ISBN:4167168820 文庫 平岩 弓枝 文藝春秋 2004/04/07 ¥500

会社を休んで「御宿かわせみ」を読む。
もう10年来読み続けているシリーズ。
平岩弓枝氏の文章には含蓄があり、何度も映像化されているけれども私は、映像で見るより文章で読む方が断然好きな作品。

江戸情緒と江戸の風物詩がそりゃあ美しく描かれていて、単純な私は「こんな殺伐とした現代より、こういう時代に生まれたかったなー」などと心の底から思ってしまう。
家電三種の神器もテレビもパソコンも車も電車も、今の時代の「便利なもの」はなーんにもなくても、人には頭と手足があったらそれだけで、結構快適な生活ができるじゃないって思わせてくれる。
時間がゆったり流れていて、読んでる私もゆったりできる。

特におるいさんは、もう私の理想!
それというのも、きれいで色っぽくて賢くて慎ましやかで・・という人となりに加えて、宿屋の女主人という仕事を持ち、お吉という日常のわずらわしいこと(つまり家事)を一手にこなしてくれる腹心の女中がおり、料理は宿の板前さんがやってくれて、という環境が、もうよだれが出るほどうらやましい。

どこかの会社に出勤するわけでもないから、子供が生まれたって一つ屋根の下で、自分の働く姿を見せながら育児をすることができるし、いいとこのおぼっちゃんなダンナはゆったり構えてうるさいことは一切言わないし。
で、いざというときには頼りになる知り合いがいっぱいいて。

ああ、理想〜
生まれ変わったらおるいさんになりたいよ〜

この「いざというときには頼りになる知り合い」っていうのだけは、今の時代でも持とうと思えば持てる存在だよね。
でもそれには、マメな近所付き合いが必要だし。
近所付き合いのメンツというのは、現実には「かわせみ」に出てくるような「いい人」ばっかりじゃなくて、どっちかっていうといやなやつの方が多いから、やっぱり「かわせみ」は御伽噺なんだよなあ。

でも、日常の疲れを確実に癒してくれる作品で、私の人生には必要不可欠といっても過言ではないです。

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とても疲れてしまって会社を休んだけど、1日が終わってみれば明日からは行かなきゃならないし、「休む」ってことはあんまり問題の解決にはつながらないなーと思う。

自分の課題としてひとつ、人からどう思われようと、まず自分がラクでいられることを考えようよってことがある。
テキトウなやつって思われたっていいじゃん、自分勝手なオバハンって思われたっていいじゃん、あんまり他人のことを気にするのはやめよう。
大事なのは仕事をきっちりやっていくことだ。

・・・・・・

でもつらいのは・・・・

今の私の「仕事」の中には、「人の管理」っていうのが含まれてることで、好き勝手な方向を向いて好き勝手なことを吠えてる子犬ちゃんたちを、同じ方向向かせて、「お手」とか「おすわり」を教えなきゃならないこと。

典型的なB型人間の私に、こんなことは向いてない。
「みんな違ってみんないい」が通用しない人間社会は、つらい。

こんなこと考えてるとまた胃が痛くなるからやめよう。

もう7時になるじゃん、食事の支度をしなくっちゃ。

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