ISBN:4122041333 文庫 山本 鈴美香 中央公論新社 2003/02 ¥540

いつかは買わねばと思っていた「エルド」、ついに書店で全巻そろっているのを見つけて購入。

実はこの作品、「これから」というときに未完で終わっているのがわかっているので読むのに少々勇気が必要で、このように書店でめぐり合う機会を待っていたのでした。

娘いわく「絵が古ーい」
うーん、確かに、最近の少女漫画の絵はシンプルが主流だよね。
紡木たくあたりからかなあ、そんな風になっていったの。
でも、ストーリーはすごいよ?読んでみようよね。

で、さっそく読む。
う〜、おもろい、やっぱり。
頭いいんだろうなあ、この作者。
フランスの歴史は「ベルばら」で、イギリスの歴史は「エルド」でって感じは、当時の流れかな。
しかし・・・。この歳になってみてわかる、この作品の持つ宗教性。
作者の山本鈴美香氏は、この連載を中断して新興宗教の教祖様になってしまったのだったが、その片鱗が見えるように思う。
随所に、「人がこの世に生まれること、生きることの意味」を考えることを迫られるようなネームがちりばめられている。

若かりし私は、かなり影響を受けたような気がする・・・。
「私がこの世に生まれてきた意味はなにか」「どう生きるべきか」ということは、若いころずいぶん考えたことだ。

この世の中は、人がどんなに「汚れずまっすぐに生きていこう」としても、絶対にできない仕組みになっているような気がする。
そういう世の中で、ダークな部分とうまく折り合いをつけていくことができるようになることを「大人になる」なんていうけれど、やっぱりそれは違うんじゃないか。
どんなに困難であっても、「汚れずまっすぐに生きていくこと」を目指すべきなんじゃないか。
「生まれてくること自体が罪であり、人の人生というのは一生かけてその罪を償っていくことである」
というのが、キリスト教の基本的な教えだったような・・・(^^;)。
私は別にクリスチャンではないけれど、そういう考え方は理解できるように思う。
生きることはつらくて当たり前なんだ、という。
楽しいことやうれしいことは、頑張って生きている人に神様がくれるご褒美なんだ、という。

小学生の時に教会の「日曜学校」に通ったり、高校生のときに教会の聖歌隊に入って数々の賛美歌を歌ったり、大学で「キリスト教学」を学んだりしたことは、結構自分に影響のあったことなのかもしれない。

ああ、やっぱり「パッション」を観なくちゃ。

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