DVD ジェネオン エンタテインメント 2002/02/22 ¥3,990

ずっと探していたD.リンチの「ロスト・ハイウェイ」を、近所の○タヤでやっと発見。
これで、リンチ作品の「わけわからん系」は制覇できたんじゃないかなあ・・。

のっけからこれまた運命の人(と自分で勝手に思っている)D.ボウイの歌声が流れてきて「えぇ〜っ、ボウイじゃん、なんでー、ほんとにー」とコーフン状態の私(^_^;)。

リンチの「わけわからん系」の映画は、人間が見る不条理な夢をビジュアル化したようなものなので、もとよりつじつまが合うはずもないのだが、それでもこの「ロストハイウェイ」のわからなさ加減は「イレイザーヘッド」の次ぐらいに強烈だった。
解説によると「二人一役」ということなのだが、人間の頭って「一人二役」はわりとすんなり受け入れられるのに、「二人一役」って納得するのが難しいんだなーと思った。
しかもその「一人二役」と「二人一役」が絡むから余計に・・。
でも結構こういうのって、本人の気持ちになってみるとすっとわかる瞬間があったりして、それがこの人の「わけわからん系」作品の面白さだったりする。

だだ今回は、「ブルーベルベット」や「マルホランドドライブ」みたいに、作品の奥底にキラリと光るヒューマニズムというか、リンチ氏の人としての体温を感じさせるような魅力が伝わってこないものだったのが、ちょっと残念。
まあ、ご本人にそういう思い入れや意図がなかっただけの話なのだろうけど。
でもそういう意味で、見終わった後の感動、という点では前述の作品に比べてどうしても負けちゃってるなあ、私の中では。

ただし。この作品の特筆すべき点というのは、音楽。
選曲とその使い方、ブラヴォー!です。
今までは、リンチ氏は60年代アメリカンポップスがお好きなんだろう、と思っていたし、今回も音楽監督はバダラメンティ氏だったから、音楽的な面でこんな新しい面を見せてもらえるとは思ってもいなかった。
マリリン・マンソンまで出てきてて、またその使い方が絶妙で。
まったくもって「天才」とはどういう人かということを実感させてくれる人だ。
リンチ作品はこれらの「わけわからん系」以外にもほとんど観てるのだけど、実は「砂の惑星」と「ストレイトストーリー」だけはまだ観る勇気が出ない。
「砂の惑星」はあまりにもその評価が悪く、「ストレイトストーリー」はどのレビューでもあまりにヒューマニズムが強調されているため、自分は引いちゃうんじゃないかという恐れがあるのだ。

でもやっぱり、いつかは観てみよう。

でもその前に、とりあえず今日のサントラ、買わなくちゃ。

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