1週間以上も放置してしまった・・・
なんかねー、いろいろ、頭も身体も忙しくて・・・

さて、今日はとっても久しぶりにテレビドラマをじっっっくり観た。
「火曜サスペンス劇場」だった枠が「ドラマコンプレックス」というジャンルをとっぱらった2時間ドラマ枠に生まれ変わって第1回目、ということで、力の入った作品だった。

井上由美子さんの脚本、とてもよかった。
視点が、大人側に置かれて描かれていたことが、結局は大人の罪なんだってことをあぶりだしていて、戦争というものの理不尽さを訴えるのにとても効果的だったと思う。

だってね。清太はすごくちゃんとした子供なのよ。
親を敬い、親の教えをまっすぐに信じ、親に言われたことを誠実に守ろうとする。何も間違ったことはしていないのに。

そして、観ていて辛いのは、そういう大人の気持ちがわかってしまうことで。
子供たちももちろん、かわいそう。
だけど、子供たちをそんな風に追い詰めてしまう大人たちが、悲しくて。
結局、戦争ってものがそんな風に人の心をすさませるんだってことなんだけどね。

松嶋菜々子、好演でした。
「初の悪役」とか言われてたけど、悪役なんかじゃない。
“おばさん”の心の底の辛さ悲しさが、充分すぎるほど伝わってたと思う。
「目力」があるよね、彼女は。なかなか、あんなふうに目で演じられる人はいないと思われ。

個人的にね・・・あの“おばさん”の気持ちとか行動とか、ものすごくよくわかるんだよね。
家族を抱えて生き延びるために、自分しか頼るものがいないっていう不安感と孤独感。
そういうものと闘いながら必死に生きてるのに、味方だと思っていた人たちがみんな、自分を非難する。
娘からは「鬼」と言われ、ダンナの弟からは「あなたが変っていくのを見ていたくない」なんて言われて。
居候の清太は子供の純粋さでモノを言うんだけど、それを「子供の言うこと」って受け入れる余裕がなくなってるから、いちいち傷ついてしまうし。

そうやって、誰一人自分の味方はいないんだっていうことを実感してしまうとね、人は変わるよ。変わってしまうというか、変らざるを得ないというか。

そういう母親を見て泣く娘=井上真央がまた、切なかった。
しょうがないんだったわかってるんだよね。でも、許せないんだよね。

井上真央って、「花より男子」でもすごくいい感じ出してるけど、今日も上手かった。なんていうか、的確な演技をするって感じで、観ててとても気持ちがいいの。

でも、上手いって言えばやっぱり子役に勝る人はいませんでした。
節子役の女の子、驚異です。

で、話はまた感想に戻るけど。
辛かった思い出って、傷が深いほど口に出して語れないものだから、“おばさん”が戦後、決して戦争のことを語ることはなかったって言うのもとてもよくわかる。
現実にそういう思いを抱えた人もたくさんいるんだと思う。
それを、あんな思いをもう二度としないようにって語り継いでいくことは、とてもエネルギーが要ることなんだなーということを、今回初めて実感した。
だから、受け継いだ者はそれをまた後の人にきちんと引き継がないといけないんだよね。
事実だけじゃなく、そういう思いと一緒に受け継いでいかないといけないんだよね。

最後に、「現代」の井上真央ちゃんが(彼女は二役でした)
「曾おばあちゃん(=松嶋菜々子)がそうやって生き延びてくれたお陰で、おばあちゃんがいてお母さんがいて、そして私がいまここにいられるんだね」って言うんだけど、命って言うのはそういう風に繋がってきているもんなんだってことを、今の若い人たちにはもうちょっと自覚してほしいなーなどと思ってしまったりしました。

だって、うちの娘なんかさ・・・「主婦になんかなりたくないから結婚なんかしない、痛いのイヤだから子供なんか絶対生まない」とか、なんかもう、自分勝手なことばっかりいうんだもん・・・・・

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