もうダメだ！

今年の大河ドラマ。
いろいろ言わせてくれ。

藤沢周平の「密謀」を読んで、景勝と兼続の時代の流れは大体把握できたし、北村＝景勝、笹野＝秀吉、松方＝家康あたりのキャストは魅力的なので観ていきたいとは思っているけれども・・・。

主役の妻夫木くんがどうにも弱い。
兼続という人は知的でかなり骨太な武将というイメージなのに、そもそも・・・言っちゃうけれども・・・お顔がキレイすぎるし・・・頭が良さそうに見えないんだよねぇ・・・・・

それと演出がなんか安っぽいし、的外れだし・・・。妻夫木くんが賢そうに見えないっていうのも、演出の不味さもあると思うんだよね。
大体なんであんなに妻夫木のアップがやたら多いんだろう。今日なんて、謙信が二人の息子と対話する場面で、せっかく玉鉄＝景虎が話してんのに全く映らなくてイライラしたし。
スタジオの中で舞台劇みたいな演出もどうにも気に障る。どういう意図でやってんだろうなあ・・・。
大河ドラマの醍醐味の一つには、やっぱりきちんとしたセットとかで「時代」を感じることにあると思うんだけども。
もし心理劇みたいな効果を狙ってるんだとしたら、役者の技量がついていってない、明らかに。
妻夫木くんも長澤まさみも、こんなにへたっぴだったっけ？


あと、脚本もなんだかなあ・・・。
テンポも悪いし、話の繋がりもよくなくて、お船がいつどこらへんで兼続を好きになったのかあんまりよくわからなかったし・・っていう以前に、「お船はもともと兼続が好きだった」っていう設定にしなくてもいいと思うんだけども。
兼続が死んだ母親を思い出して「もう泣かない」と言い出すのも唐突だったし、その割には今日もまた泣いてたし、なんで謙信が今はまだ一介の小姓の兼続に「お前こそ私の一番弟子」みたいなこと言うのか、じゃあ前回までの中でそこまで目をかけてたかなぁって感じだったし・・・。
後々につなげていきたい気持ちはすごくよくわかるんだけど、下手だなあ・・・と思ってしまう。

それと今日どうしても気になったセリフ。
蟄居を解かれた兼続が景勝に挨拶に来た時。
「殿、このたびは一方ならぬご迷惑をおかけし・・・」
一方ならぬご迷惑って言い方、するかな。
ひとかたならぬお引き立てを賜り、とか、一方ならぬご厚情を賜り、とか、普通は感謝の意を強調するときに使うと思うんだけども・・・「ひとかたならぬ」っていう意味からすれば間違っているとも言い切れないのかも知れないけれども・・・
あと、謙信の言葉で兼続に「そなたを見ていると若いころの自分を思い出すようじゃ」って、それもおかしいと思うのよ。「見ているようじゃ」ならわかるけど。「思い出すようじゃ」ではさ・・・「思い出すのか思い出さないのかどっちなんだろう」って感じがしちゃうんだけど、そんなことないかなあ。

なんだかなあ・・・今後劇的な展開、とかになったらいいんだけど・・・。