公開初日がレディスデー!
これは観に行かねば、と行ってきました。

コワかった、キモチ悪かった、でも、すごかった!!!


徹頭徹尾、完璧な映画だと思います。


人格が「裂けていく」のが見えるのです。


そうしてたどり着いた舞台のシーン。


泣けました。泣くシーンじゃないのかもしれないけど、泣けてしまった。



ナタリー・ポートマンにとって、「レオン」を超えて名実ともに代表作となったと思います。




ここでも、母娘の確執というのが、問題要素の一つとして描かれています。


なんつーか・・・・・


自分の経験則で子供を育てちゃいけないんだなっていうか・・・


子供を、特に娘を育てるのって、ホントに難しいなって・・・



映画に感動した部分とは全く違うところで、すごく考え込んでしまいました。



ラプンツェルに描かれてる母娘、
八日目の蝉に描かれてる母娘、
そしてブラックスワンの母娘。


どれにも、同じような歪みを感じる・・・


娘に対する母性愛と、自分に対する自己愛っていうのは、混ざり合って分けがたいものなんだろうかと・・・



ブラックスワンでは、舞台のニナと客席の母親と目が合うシーンがあるんだけど、それまでずっとニナに入り込んで観てきて本番のシーンで涙が出たのに、そのシーンでは瞬間的に気持ちが母になってしまって母としての涙が出て。それはもう、明らかにさっきまでとは全然違う気持ちで出た涙で。
客席の母親も涙を流しているんだけど、でもそれが、ニナにとってうれしい涙なのかどうかはわからないな~、と思って。

私も、自分の母に対しては自己愛ではなく母性愛で自分を愛してほしいと望んできて叶わなかったと絶望してるのに、自分の娘に対しても結局同じなのかもしれないとか思って、ちょっと落ち込んでしまいました。



そんなことはともかく。

必見だと思います。

でも、怖くて気持ち悪い部分もありますので、そこは覚悟してね(^_^;)

コメント

日記羊
2011年6月8日22:14

「ブラック・スワン」私の周囲でも良い評判だったので、かなり楽しみにして、ハードルも上げて、見てきました。あえてこちらの感想も今日まで読んでませんでした。
なのでなんといいますか、やっぱり、結構評価の分かれる作品だったんですかね・・・。評価の分かれない作品なんてないとは思うんですけど、しかしその、それにしたって今回のこの温度差は何!?・・・っていう、高評価な人と、そうでもない人の差は何ゆえなんだろうかと。別にもりのさんにぜひ教えてもらいたいというわけではないんですけど、とにかく何が違うんだろう?って、なんだかもやもやしてます。自分の場合は物語としての楽しさを重視する余り、人の内面の変化、ほぼそれのみで作品にされても物足りなさを覚える、とかそんなことなのかなーと一応考えたりはするのですが。

あとついでなんですけど、お母さんの扱いがもう少し、あれ以上に何かあっても良いような気もしました。あのケーキのくだりのところは結構ドキっとして、これは油断できない母ちゃんだな・・・って思ったんですけど、そこから後は、まあでも普通の母親だなって感じのままで(状況が状況だけにヒステリックにはなったりしてましたが)、なんだかそういうところでもちょっぴり残念な感じを受けてしまいました。

でも決して、つまらなかったというわけではないので、こっちが期待し過ぎたってだけなのかも知れません。

もりのいずみ
2011年6月10日15:32

☆日記王さま
すみません、今日までコメントに気づいてませんで・・・。

実は日記王さんの感想読んで、コメントしようかと書きかけてやめてました(^_^;)

不愉快だったら申し訳ないんですが、日記王さんの感想、うちの息子の感想とほとんど同じだったんです。(ちなみにうちの息子は今年22になります。アニメ好き、映画好き、小説書いたりするところとか、ちょっと日記王さんに似てたりするのです、すみません(汗))
やっぱり結構期待して行ったみたいだったんですが「ビジュアル的にはすごいのかもしれないけど、よくある話じゃん」と言われまして(^_^;)
この映画は、ダンサーが役を掴んでいく話であると同時に「娘が母親を越えて行く話」でもあると思うから、もしかしたら男性にはちょっと理解し難い部分があるのかもな~、と思ったんですが、それを言っちゃあおしまいなのかな、とも思ったりして。

女性アーティストが自分の殻を破るのに、こういうアプローチを求められるストーリーっていうのは、確かにわりとありがちだと思うのです。日本の有名なバレエマンガ「アラベスク」も、最終局面は同じような展開で、ただ少女漫画なので結末は全く逆でしたが・・・
それって一つには、女性は男性に比べて、性的な開放が自然に行われない(人も多い)っていうこともあると思うから、そこでも男性にはちょっと解かりにくいかなとも思うし。
もう一つは、「勤勉な努力家こそが真に高みに上がれるんだ」っていうセオリーがあって、そう言う人は遊びは不得手なためにそこが弱点になるっていう図式だと思うんですが、ブラックスワンはそこに母親と言う要素を絡めて描くことで話的には更にわかりやすくなって、だからそこんとこに敏感じゃない人には、「良くある話」で終わってしまうんじゃないかなと。

だからこの映画にストーリー的な面白さを期待してしまうと、日記王さんや息子のように「ガクッ」となってしまうのではないでしょうか・・・

私は結構、娘としても母親としてもその関係性に悩んできた(もしくは悩んでいる)ものですから、ストーリー的にもいろいろぐっと来るところがあったのですが、それでもそれがこの映画の本筋とは思いません。監督はニナの「成長の過程」を冷徹に客観的に描いていると思うし、この映画の評価はあくまでも、人の葛藤をビジュアルで観せたところに対してと、それを演じきったナタリー・ポートマンに対してであると思います。

あと、あの母親ですが、私はむしろ、絶妙だなと感じました。あれ以上おかしかったら、ニナも迷いなく母親から離れることができるでしょうけど・・・あの程度だからなかなか決別できないんです。
あんまり言いたくないんですが(じゃあ言うなって話ですが(^_^;))、あの母親は自分の母親を見ているようでもあり、自分を見ているようでもありました。ケーキのシーンとか・・・リアルで似たようなこと、娘の立場でも母親の立場でも、ありましたね~。男性にはびっくりかもしれませんが・・・

なんで、蛇足ですが、「プリンセス・トヨトミ」を観た時には、父息子っていうのはなんてすがすがしいんだろうと、そういうことにも感動してしまったのでした。

長々と私見、失礼しましたm(__)m

日記羊
2011年6月10日21:58

色々と、ああそうかー、ってなりました。ありがとうございます。

お母さんのキャラクターに関しては私もあんな感じでいいと思うんです。ただ、ケーキのくだりで「おーっ」て思えたのは、やっぱりそれがすごくリアルに感じられたからなんです。私にとってはこの映画で一番絶妙と思えた場面かも知れません。でも、そこから後の母娘関係は絵的にはわりと映画として「あるある」な場面の連続な気がしまい(そうしたことを実際身近に体験したことのある人だと、また感じ方や評価が変わってくるのでしょうが)、個人的には、母ちゃん結局あれだけだったな・・・みたくなってしまいました。

あとビジュアル絡みの演出に関しましても、ここはもう本当に個人の好みなんですけど、やっぱりちょっと中途半端に思えてしまった部分がありました。例えばあの、母親の絵が一枚だけ笑って見えたっていう場面、あれはいいなって思ったんですよね。映画の観客としてのこちら側すら「あれ?」って思う、気付くか気付かないか程度の一瞬演出っていうのが。そういう感覚ってあるよなってなる感じが、なんだか。でもその後結局、思いっきり全部の絵笑わせちゃうじゃないですか。まあ、いいんですけど、でも「ああ結局はっきり見せちゃうんだ・・」って、まあほんと好みの部分なんですけど、若干残念に思ったりもしました。
それと最後の方の妄想格闘シーンで、首がニュッてなるのも、笑っていいのか何なのか、そこまでやるならもういっそ完全に鳥になっちゃえば?っていう・・・だから結局映画は「X-MEN」とかが大好き(話はつまらなくても特撮で満足)みたいな私のような人間には合わない作品だったのかも知れません。特撮でそういうことされちゃうと変な期待値が上がっちゃう部分があるといいますか。やるならいっそ鳥になってしまえばいい、やらないなら首ニュッはちょっぴりやり過ぎだと思う、とかそんな感じです。

ですのでこの映画は母娘関係含めた諸々の要素、またもりのさんの息子さんの意見を踏まえて考えますと(もし私が息子さんと見に行ってたら鑑賞後かなり盛り上がったんじゃないかと思います)、わりとはっきり男女で評価が変わる作品なのかなーと思いました。

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