星組トップ・北翔海莉の退団公演。
退団公演に名作なし・・・というヅカことわざがあるのですが、これは

名作です

北翔海莉=みっちゃんは、スチール写真だけで見るといまどきのスターさんとしては容姿がちょっと地味・・・な印象だけど、舞台で観るとぶっ飛びます。
歌上手い、ダンス上手い、芝居で滲み出る男役としての包容力と優しさがハンパない・・・
私はみっちゃんを初めて意識したのは、月組の「ルパン」の時でしたが、なんでこんなになんでもかんでも上手くてオーラのある人が、専科なんかにいるんだろう???と思ったものでした。
もう、存在感が圧倒的で、絶対トップになるべきだろう、この人!と。

そのあと、梅田芸術劇場での「メリー・ウィドウ」がすごく良くて、柚希礼音のナポレオンの時のちょっと黒っぽいタレーランがカッコよくて、花組のエリザベートが決まった時は「フランツはみっちゃんだろう、他にいないだろう」と思ってたらその通りになって、ますます、このままでは終わらない予感がしていたら・・・

そしたらホントにトップになった。
二番手になることもなく専科に行った人が、トップになるということは、ズカではかなり異例のことのはずで、嬉しかったけどもびっくりもしたのでしたが。

でも、お披露目の「ガイズ&ドールズ」は、ちょっとヤクザなキャラがみっちゃんには合ってないような気がしました。
つぎの「こうもり」は諸事情でチケットがあったのに行けず。
そしたらもう、その次はサヨナラだというじゃありませんか。
私は仕事が忙しくなってきていて先の予定が立たず、前売りでのチケットがとれなくて、もうこのトップさんとは縁がなかったと思おう・・・と思っていたら。
公演が始まってもあきらめきれずに、チケット余ってないかなーと観てみると・・・余りまくりじゃん!

もったいないです、もう、たくさんの人に観てもらいたい。
サヨナラ公演のオリジナル作品というのは、「サヨナラ」を目いっぱい意識して書かれるアテ書き脚本なので、どんな時でも多少は涙腺を刺激してくるのだけど、今回の作品は脚本の力というより、みっちゃんと星組生の想いが作品を作り上げています。
舞台からほとばしってくその熱を感じるだけでもこの舞台を観る価値があると思います。

物語は、幕末の薩摩藩士・桐野利秋(中村半次郎)を主役としたもので、宝塚的に脚色されてはいますが、国を思い一途に駆け抜けた薩摩藩士というキャラがみっちゃんに良く合っていたし、男たちの物語としても、ダンスや殺陣がとてもかっこいいものになっています。

ショーは名匠・岡田敬二のロマンチック・レビュー。
古き良き時代の香りを残しつつ、今どきのシャープさもしっかり入っていて、そこにみっちゃんの熱さが加わって、もう涙腺が緩んで緩んで・・・

日にちに余裕があったら何度でも観に行きたい。
けど、余裕がない。
なんか仕事がごちゃごちゃしてて。

今回は相方の妃海風ちゃんと同時退団。
二人とも、外に出たらミュージカルの舞台が待ってるよ、と言いたい。
歌ウマな二人だから、きっとこれからも会えるはず。


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