名残惜しい、紅さんの星組
名残惜しい、紅さんの星組
少し前ですが、梅田のシアタードラマシティで上演された、宝塚星組公演「鎌足-夢のまほろば、大和し美し(うるわし)-」を観てきました。

星組トップコンビのプレ・サヨナラ公演です。
作品は宝塚オリジナルの新作。完成度の振れ幅の非常に大きいオリジナル作品の中で、今回の「鎌足」は、個人的には100点満点と言いたいくらい、正統派の、王道の、お手本のような作品だと思いました。
まず脚本がしっかりしているのはもちろんですが、その世界観を形作るセットや音楽や衣裳や演出、どれも素晴らしく、そしてそれを完璧に形にした星組生たちの力を感じました。
あと1作で終わる今の星組ですが、まさに円熟期にあると言えると思います。

ただ単に歴史をなぞって見せるのではなく、僧旻(そう・みん一樹千尋)と船史恵尺(ふねのふびとえさか・天寿光希)の二人を狂言回しとして、時空のはざまから人の世を見下ろすように語らせる構成が、今の時代から飛鳥時代に思いを馳せる自分の心情にリンクして、なにやら神秘的な雰囲気も感じられ、それがすごくよかった。特に恵尺という人物が、当時の書記官、歴史を編纂する役割の人物なのですが「キレイな歴史を残す」ことに対して偏執狂的人物として作られていて、「後になってみれば、何が真実かなんて誰にも分らない」と怪しく笑うのが妙に不気味で、効果的だったなと印象に残りました。

衣裳もとても素敵で。高松塚古墳に描かれていた装束がそのまま、目の前に実際にある、という感じ。日本的色使い(中国からのものだから、東洋的というべきかな)がきれいでうっとり。

少女漫画のようなこのポスターにもうっとり。
紅さんのりりしいこと、あーちゃんの愛らしいこと。
次の作品との落差、というより振れ幅の大きさといったら(下の写真が次回作)。これもまた、紅さんの星組の魅力でした。
寂しい・・・と落ち込むのはまだ早い!
あと1作をしっかり見届けます。

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