今季のドラマ「コントが始まる」を見ていて、思い出したことがあった。
このドラマは、菅田将暉と仲野太賀が高校卒業後にコンビを組んでお笑いの道に進み、途中から神木隆之介が加わって3人組でやっていくのだけど、芽が出ないまま、親との約束の10年がたち、ついに解散を決める・・・というドラマ。
で、解散したあとどうするかということについて、仲野太賀は実家の酒屋を継ぐことに決めるのだけど、実家の方はもう息子をアテにしておらず、姉の夫を後継ぎに決めかけていた。
というところに、お笑いを諦めた息子が「俺がこの店を継ぐ」と帰ってくるので、父親は、おそらく内心は嬉しいながらも「今更なにを」と言って冷たく当たる。
息子は見様見真似で店の仕事をして、父親から「余計な事をするな」とか怒られたりして、しばらくはギクシャクしていたのが、ある時息子の方が父親に対して、膝を揃えて「店を継がせてください、お願いします」と頭を下げる。
それで、父親も納得する、という流れが描かれた。
私の実家も、酒屋じゃないけど商店を営んでいた。
で、父親はやっぱり内心では息子に継いでほしかったようだった。
が、自分からいうのではなく、息子から、この仲野太賀のように「継がせてください」と頭を下げてもらいたかったらしかった。
そんな親の心子知らずの弟は、大学卒業後はとある外食産業の会社に入ったのだけど、現場職に配属されて疲労困憊していた。
それを見かねた母親が、「父親はあなたに店を継いでもらいたいと思っている。そんなブラックな(という言い方はしなかったけど)会社はやめて、うちの店をやってもらえないか」と説得した。
私も母から「説得してくれ」と言われて、疲れ切って吹き出物だらけになってる弟を見かねて、説得した。
弟自身も、こんな風で長続きするんだろうかという不安があったようで、最初は抵抗していたけど、そこまで言うのなら、ということで会社を辞めて実家の店に入ることに決めた。
というところまでは良かったのだけど・・・
実際息子が店に出るようになっても、父親が全然仕事を教えようとしないので、弟は「俺は何をしたらいいの?」となる。
父は「見て覚えろ」的な事を言う。
いやいや、そこはさ・・・
私の目からは、実質的には親の方が弟に「会社を辞めて店を継いでくれ」と頼んだ図式に見えていたから、私は両親に「対応がおかしいでしょ」ということをずいぶん言ったが、要するに「向こうから、継がせてください、仕事を教えてくださいと頭を下げて来るのが筋だ」ということだった。
そういう平行線はついに解決されることなく、結局弟は3年後ぐらいに別の会社に移ることになって、弟には父親に対するわだかまりが最後まで残ったようだった。
私も当時は、なんでそんなに「親の沽券」にこだわるんだろうと全く理解できなかったのだけど・・・
「コントが始まる」のそのシーンを見て、心情を理解するというより、そういうものなんだなぁ、という妙な納得感があった。
まあ、だからといって、あの時どうしたらよかったのか、という答えは出ないけど・・・
結局弟も、「俺はこれで生きて行くんだ」という覚悟みたいなのがなかったということではあるんだろうな、と思った。
しかし、そうはいっても、父親ももうちょっとうまいこと、息子を導くことは出来なかったのかね・・・
と、今更考えても仕方ないことを考えたりする。
私には優しくて、話が面白くて、大好きな父親だったんだけど・・・息子と言うのは父親にとってはやっぱり特別なのかもしれないな、と思う、明日は父の日。
このドラマは、菅田将暉と仲野太賀が高校卒業後にコンビを組んでお笑いの道に進み、途中から神木隆之介が加わって3人組でやっていくのだけど、芽が出ないまま、親との約束の10年がたち、ついに解散を決める・・・というドラマ。
で、解散したあとどうするかということについて、仲野太賀は実家の酒屋を継ぐことに決めるのだけど、実家の方はもう息子をアテにしておらず、姉の夫を後継ぎに決めかけていた。
というところに、お笑いを諦めた息子が「俺がこの店を継ぐ」と帰ってくるので、父親は、おそらく内心は嬉しいながらも「今更なにを」と言って冷たく当たる。
息子は見様見真似で店の仕事をして、父親から「余計な事をするな」とか怒られたりして、しばらくはギクシャクしていたのが、ある時息子の方が父親に対して、膝を揃えて「店を継がせてください、お願いします」と頭を下げる。
それで、父親も納得する、という流れが描かれた。
私の実家も、酒屋じゃないけど商店を営んでいた。
で、父親はやっぱり内心では息子に継いでほしかったようだった。
が、自分からいうのではなく、息子から、この仲野太賀のように「継がせてください」と頭を下げてもらいたかったらしかった。
そんな親の心子知らずの弟は、大学卒業後はとある外食産業の会社に入ったのだけど、現場職に配属されて疲労困憊していた。
それを見かねた母親が、「父親はあなたに店を継いでもらいたいと思っている。そんなブラックな(という言い方はしなかったけど)会社はやめて、うちの店をやってもらえないか」と説得した。
私も母から「説得してくれ」と言われて、疲れ切って吹き出物だらけになってる弟を見かねて、説得した。
弟自身も、こんな風で長続きするんだろうかという不安があったようで、最初は抵抗していたけど、そこまで言うのなら、ということで会社を辞めて実家の店に入ることに決めた。
というところまでは良かったのだけど・・・
実際息子が店に出るようになっても、父親が全然仕事を教えようとしないので、弟は「俺は何をしたらいいの?」となる。
父は「見て覚えろ」的な事を言う。
いやいや、そこはさ・・・
私の目からは、実質的には親の方が弟に「会社を辞めて店を継いでくれ」と頼んだ図式に見えていたから、私は両親に「対応がおかしいでしょ」ということをずいぶん言ったが、要するに「向こうから、継がせてください、仕事を教えてくださいと頭を下げて来るのが筋だ」ということだった。
そういう平行線はついに解決されることなく、結局弟は3年後ぐらいに別の会社に移ることになって、弟には父親に対するわだかまりが最後まで残ったようだった。
私も当時は、なんでそんなに「親の沽券」にこだわるんだろうと全く理解できなかったのだけど・・・
「コントが始まる」のそのシーンを見て、心情を理解するというより、そういうものなんだなぁ、という妙な納得感があった。
まあ、だからといって、あの時どうしたらよかったのか、という答えは出ないけど・・・
結局弟も、「俺はこれで生きて行くんだ」という覚悟みたいなのがなかったということではあるんだろうな、と思った。
しかし、そうはいっても、父親ももうちょっとうまいこと、息子を導くことは出来なかったのかね・・・
と、今更考えても仕方ないことを考えたりする。
私には優しくて、話が面白くて、大好きな父親だったんだけど・・・息子と言うのは父親にとってはやっぱり特別なのかもしれないな、と思う、明日は父の日。
コメント
夫もそんな感じで叩き込んで覚えて仕事してきたようですが、今は真逆だそうですよ。手取り足とり教えて育てているそうです。時代ですかね?
お父様もきっと昔気質の方がだったのでしょう。
もしかするとお父様自身も見て覚えた世代だったのかもしれないですね。
しかし弟さんも困惑しますよね。
男同士ってなぜかいい感じで連携できないですよね。
実家の父と弟は同じ職業でしたが、父は父のやり方で弟は弟の好き勝手に仕事していたので、間に入った母がどちらからも愚痴を聞かされて苦労したようです。
もりのいずみさんがおっしゃるように父親ろ息子って特別なのかもしれないですね。
明日は父の日ですね。義父だけになってしまいました。
夫も父と呼ばれることなく父の日は無縁です。それも寂しいですよね。
父親って、息子に対して偉ぶりたいんでしょうかねぇ。
「これが息子じゃなくて、単なる新入社員だったらどうなのよ?」って父にはずいぶん言ったのですが、自分のプライドとか親の沽券とか息子に対する期待とか、いろいろ混ざっていたのでしょう。
ドラマでは、そのあと姉が弟に「よくやったね。偉い。見直した」って言うんです。そこでも「へー、そうなのか」って(^_^;)
私たちももう少し「親の気持ち」を考えるべきだったのかなぁとか、いろいろ考えさせられた印象深いシーンでした。
うちの弟も、よその会社を数年で辞めて、こちらは働かせて下さいと父に頼んで家業の仕事を頑張っていたけど、社長のおじさん、専務の父共に亡くなってから、いまや従兄弟の兄貴たちの財産分けのお家騒動に巻き込まれて大変そうです(^_^;)
世の中なかなか上手くいかないですね。
うちもそうですが、父親は娘には甘いけど、息子には厳しいような気がします。
会社の体は成していても小売店規模の店、そういう業態は苦しくなる一方の世の中だったので、結果的には継がなくて良かったのかもしれないとは思います。
うちも叔父が一緒にやっていたので、もし弟が継いでいたら後々ひと悶着あったかも・・・
ただ、父子の断絶は最後まで埋まりませんでしたね。
私はもう嫁に出た後だったので詳しくは知りませんが、「寺内貫太郎一家」ばりの修羅場もあったようでした(^_^;)