見るべき程の事は見つ(知盛)
2009年4月27日 TV
今日の休日も、午前中はDVD「義経」鑑賞。
本日は「決戦・壇ノ浦」
涙なくしては見られませんでした。
追い詰められた平家。
ついこの間までは清盛が生きていて、一族は栄華を誇っていたのに。
清盛の亡き後を一族の長として若い人たちを率いてきた尼御前・時子=松坂慶子の心情を思うと、どんなにか大変で辛かったことかと心が痛みます。
歴史や古文の勉強を通して知る昔の出来事で、普段はなかなかリアルに感じることができないけれど、こうやってドラマとして再現(?)されたものに触れるとやはりどれほどの悲劇だったのかということが胸に迫ります。
なにもみんなで死ぬことはないのに。
と思うけれども、それは現代の感覚でしかないんでしょう。
不謹慎な言い方かもしれないけれど、海戦というのは絵になります。
海上で両軍の船団が東西から向き合う俯瞰のシーンは見応えがありました。
役者陣ではなんといっても阿部寛の平知盛。
知盛という人は清盛と時子の二男で、長男の宗盛がへなちょこだったことが平家をこんなに早く凋落させた一因のように(ドラマを見てると)思えるのですが、反対に、この知盛がいたからこそここまでもったとも言えるんじゃないかと思える、常に冷静で賢明で知力に長けた武将の鑑のような人として描かれてました。
それでも清盛が存命中はまだ「平家の王子様」な雰囲気だったのが、清盛の亡き後、兄ちゃん(宗盛)も大きな声では言えないけれども頼りないし、自分がしっかりしなければ、と思いながら成長していって実質的には平家の総大将のような存在になっていく。壇ノ浦では最後の最後まで戦い、最後は平家滅亡の責任を一身に背負ったように、自らの体に碇をくくりつけて海に沈みます。
その、公家のぼっちゃん風な風情の頃からどんどん骨太な武将になっていく過程をきっちり見せてくれて、最後の壇ノ浦での「義経VS.知盛」というシーンでの「正統派武士」としてのオーラはもう、鳥肌ものでした。
ここで義経は平家を滅亡させるわけですが・・・・・。
この人のやり方や考え方は結局、この当時の「武士」という社会に受け入れられないものだったんだなあ・・・というのがよくわかります。
それにしてもこのドラマを見ていると、「共存共栄」なんていう概念は人間の歴史のいつぐらいに芽生えたものなんだろうという素朴な疑問が出てきます。
このあとの時代の武将たちの対立と違うのは、義経という人が子供時代を平家に育てられていたり、頼朝も清盛に命を救われていたり、義経の妹が源氏を母に平家を父に持つ身の上であったりする、という複雑さで、それならいっそ両家で手を取り合ってみんなで仲良く暮らして行ければよかったのに・・・なんて思ってしまうのですが、そんなことは当時の人たちにとっては「あり得ない」発想だったんでしょうねえ・・・。
ドラマの最後、白石加代子のナレーションで「悲しいとかあわれというより、ただただ切なく虚しいことでした」と流れるのですが、まさにその通りの気持ちで呆然と涙するばかりでした。
本日は「決戦・壇ノ浦」
涙なくしては見られませんでした。
追い詰められた平家。
ついこの間までは清盛が生きていて、一族は栄華を誇っていたのに。
清盛の亡き後を一族の長として若い人たちを率いてきた尼御前・時子=松坂慶子の心情を思うと、どんなにか大変で辛かったことかと心が痛みます。
歴史や古文の勉強を通して知る昔の出来事で、普段はなかなかリアルに感じることができないけれど、こうやってドラマとして再現(?)されたものに触れるとやはりどれほどの悲劇だったのかということが胸に迫ります。
なにもみんなで死ぬことはないのに。
と思うけれども、それは現代の感覚でしかないんでしょう。
不謹慎な言い方かもしれないけれど、海戦というのは絵になります。
海上で両軍の船団が東西から向き合う俯瞰のシーンは見応えがありました。
役者陣ではなんといっても阿部寛の平知盛。
知盛という人は清盛と時子の二男で、長男の宗盛がへなちょこだったことが平家をこんなに早く凋落させた一因のように(ドラマを見てると)思えるのですが、反対に、この知盛がいたからこそここまでもったとも言えるんじゃないかと思える、常に冷静で賢明で知力に長けた武将の鑑のような人として描かれてました。
それでも清盛が存命中はまだ「平家の王子様」な雰囲気だったのが、清盛の亡き後、兄ちゃん(宗盛)も大きな声では言えないけれども頼りないし、自分がしっかりしなければ、と思いながら成長していって実質的には平家の総大将のような存在になっていく。壇ノ浦では最後の最後まで戦い、最後は平家滅亡の責任を一身に背負ったように、自らの体に碇をくくりつけて海に沈みます。
その、公家のぼっちゃん風な風情の頃からどんどん骨太な武将になっていく過程をきっちり見せてくれて、最後の壇ノ浦での「義経VS.知盛」というシーンでの「正統派武士」としてのオーラはもう、鳥肌ものでした。
ここで義経は平家を滅亡させるわけですが・・・・・。
この人のやり方や考え方は結局、この当時の「武士」という社会に受け入れられないものだったんだなあ・・・というのがよくわかります。
それにしてもこのドラマを見ていると、「共存共栄」なんていう概念は人間の歴史のいつぐらいに芽生えたものなんだろうという素朴な疑問が出てきます。
このあとの時代の武将たちの対立と違うのは、義経という人が子供時代を平家に育てられていたり、頼朝も清盛に命を救われていたり、義経の妹が源氏を母に平家を父に持つ身の上であったりする、という複雑さで、それならいっそ両家で手を取り合ってみんなで仲良く暮らして行ければよかったのに・・・なんて思ってしまうのですが、そんなことは当時の人たちにとっては「あり得ない」発想だったんでしょうねえ・・・。
ドラマの最後、白石加代子のナレーションで「悲しいとかあわれというより、ただただ切なく虚しいことでした」と流れるのですが、まさにその通りの気持ちで呆然と涙するばかりでした。
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