細田守大好き親子なもので、公開初日のレイトショーへ娘と息子と行って来ました。
息子の感想「細田守はもうダメなのかも(-_-;)
娘の感想「こーゆーのが好きなんだろ?こーゆーの作っとけばいいんだろ!?的なやけっぱちを感じる」
うーん、確かに・・・娘には同意するかなぁ。
デジモンの頃からの細田守ファンの息子には、いろいろ不満だった模様。
ポスターはなんか、時かけ風じゃない?
で、世界観はサマーウォーズをもっとこてこてに上塗りした感じ。
で、私自身の感想を書いてたんだけど、辛口が加速するばかりだったのでやめました(^o^;)
ひとつだけ書くとしたら・・・主人公のクライマックスの行動は肯定できない・・・かな。「それをやっちゃあ、おしまいよ」だと思う。トラウマの乗り越え方としても。
あとは「なんで美女と野獣なの?」という「なんで?」がずっとぐるぐるしてました。
豪華絢爛、極彩色の映画です。歌も素晴らしい。
成田凌のイケボ、佐藤健、歌うまおばさん5人組の贅沢、あたりについては☆5つ、ということで。
息子の感想「細田守はもうダメなのかも(-_-;)
娘の感想「こーゆーのが好きなんだろ?こーゆーの作っとけばいいんだろ!?的なやけっぱちを感じる」
うーん、確かに・・・娘には同意するかなぁ。
デジモンの頃からの細田守ファンの息子には、いろいろ不満だった模様。
ポスターはなんか、時かけ風じゃない?
で、世界観はサマーウォーズをもっとこてこてに上塗りした感じ。
で、私自身の感想を書いてたんだけど、辛口が加速するばかりだったのでやめました(^o^;)
ひとつだけ書くとしたら・・・主人公のクライマックスの行動は肯定できない・・・かな。「それをやっちゃあ、おしまいよ」だと思う。トラウマの乗り越え方としても。
あとは「なんで美女と野獣なの?」という「なんで?」がずっとぐるぐるしてました。
豪華絢爛、極彩色の映画です。歌も素晴らしい。
成田凌のイケボ、佐藤健、歌うまおばさん5人組の贅沢、あたりについては☆5つ、ということで。
感想なんて書きませんから、ご安心を・・・
感無量
これだけ書いておきたかった。
パンフレットが1200円もして(普通700円ぐらいじゃない?最近あんまり買わないからわからないけど)、厳重に封入されていて「ネタバレ注意」って表記されてたのに、ちょっとほっこりしました。
感無量
これだけ書いておきたかった。
パンフレットが1200円もして(普通700円ぐらいじゃない?最近あんまり買わないからわからないけど)、厳重に封入されていて「ネタバレ注意」って表記されてたのに、ちょっとほっこりしました。
映画「花束みたいな恋をした」(ネタバレ注意)
2021年2月10日 映画脚本・坂元裕二、ということで期待も大きかったけど、裏切られることのない秀作でした。
描かれているのは、よくある男女の恋愛。
麦:菅田将暉、と、絹:有村架純
出会って、恋をして、楽しくて幸せで、やがてすれ違って終わる。
どこでどうしたらよかったんだろうね、と思うけど、どうにもならなかったね、とも思う。
まー、つくづく、結婚はタイミングと勢いだなと(身も蓋もないけど)
21歳で出会ってからの5年だからダメだった、はあると思う。あと5年遅かったら、麦がサラリーマンになってからだったら。
だけど、それはそれでダメなんだよね、あの瞬間の、21歳のあの時の二人でないと。
いやー、なかなか、人間の結婚は難しいねぇ・・・・・
おもしろいな、と思ったのは、しっかり仕事して堅実に、そして「つまらなく」なっていくのが男の方で、夢を追うことを諦めずに世界を広げていくのが女の方っていう描き方で。
麦くんは2回、プロポーズするんだけど、2回とも全くときめかないプロポーズで・・・
「結婚しよう」をあんなに味気ないものにする坂元裕二はすごい、と思ったのでした。
特に2回目の「結婚しよう」はね、すごくイイこと言ってるの。麦くんの切実な気持ちもすごくよくわかるの。だけど、絹ちゃんに響かないのも痛いくらいにわかって、切なく辛いシーンでした。
「花束みたいな恋」って、綺麗なお花ばかりで出来てるけど長持ちしないっていう意味なのかな。まあ、恋なんて大体が刹那のものだけども。
ごく普通の恋愛を、こんな風にリアルに見せてくれる映画も稀有だなと思います。菅田将暉&有村架純だからこそ、とも思います。
古川琴音ちゃんのウエディングドレス姿がステキです。
描かれているのは、よくある男女の恋愛。
麦:菅田将暉、と、絹:有村架純
出会って、恋をして、楽しくて幸せで、やがてすれ違って終わる。
どこでどうしたらよかったんだろうね、と思うけど、どうにもならなかったね、とも思う。
まー、つくづく、結婚はタイミングと勢いだなと(身も蓋もないけど)
21歳で出会ってからの5年だからダメだった、はあると思う。あと5年遅かったら、麦がサラリーマンになってからだったら。
だけど、それはそれでダメなんだよね、あの瞬間の、21歳のあの時の二人でないと。
いやー、なかなか、人間の結婚は難しいねぇ・・・・・
おもしろいな、と思ったのは、しっかり仕事して堅実に、そして「つまらなく」なっていくのが男の方で、夢を追うことを諦めずに世界を広げていくのが女の方っていう描き方で。
麦くんは2回、プロポーズするんだけど、2回とも全くときめかないプロポーズで・・・
「結婚しよう」をあんなに味気ないものにする坂元裕二はすごい、と思ったのでした。
特に2回目の「結婚しよう」はね、すごくイイこと言ってるの。麦くんの切実な気持ちもすごくよくわかるの。だけど、絹ちゃんに響かないのも痛いくらいにわかって、切なく辛いシーンでした。
「花束みたいな恋」って、綺麗なお花ばかりで出来てるけど長持ちしないっていう意味なのかな。まあ、恋なんて大体が刹那のものだけども。
ごく普通の恋愛を、こんな風にリアルに見せてくれる映画も稀有だなと思います。菅田将暉&有村架純だからこそ、とも思います。
古川琴音ちゃんのウエディングドレス姿がステキです。
映画「ヤクザと家族」
2021年2月4日 映画 コメント (2)あらすじを読んで「これは絶対観たい!」と思ったんですよね。
キャストも大好きな俳優さんてんこ盛り状態だし。
でもね、観ているうちに「・・・私、なんでこの映画を観たいと思ったんだっけ・・・」という、なんだか不思議な気持ちになってしまった映画。
ヤクザを描いているんですよ。ヤクザで生きてっている人たちを。
だから、ヤクザの世界の中のことなら観ていて「そういうもんなのね」という理解もできる。北野武のアウトレイジみたいな。
だけど、一般人の社会に照らし合わせて「ね?ヤクザって、可哀想でしょ?」みたいに言われても、ねぇ・・・・・っていう。
世間的な評価は高いみたいですが、私には全く理解も出来なければ共感もできない話でした。
かわいそうっちゃあ、かわいそうなんですよ・・・でも、「それ、全部、身から出た錆でしょ?」という。
そして、どんなに頭に来ても、殺しちゃだめじゃん?っていう。
ヤクザさんは、足を洗っても5年間は「元ヤクザ」ということで、いろいろ不便らしいんですね。そこは確かに?もうちょっと生活していきやすくしてあげても、と思うし、「元ヤクザと同居してるから」という理由で一般人が会社を首になるのも間違ってるとは思うけど・・・
監督があの「新聞記者」の人なので、そういう問題意識を提示したのかもしれないけど・・
でも、一般人社会にはない「暴力」「血」「殺人」と、映画では控え目だったとは思うけど、ヤクザさんのお仕事「シノギ」って、つまりは「犯罪」でしょ?覚せい剤しかり、キャバクラのぼったくりしかり。
そういうのを結構しっかり見せておいて、「ヤクザも大変なんだよ」と言われても。
後半、時代が今になって、いわゆる「半グレ」という人(たち)が出て来てヤクザに対して「おれら、ヤクザじゃねえし」って言う場面があって。
そこは、ちょっとマジにゾッとしました。
っていうのは、ヤクザっていうのは一応、それなりの規範を持っている集団なんだけど、半グレと言われる人たちはそういう秩序を持たない集団なので。なにが「あり」でなにが「なし」か、っていうことがまるでわからない暴力集団っていうのはヤクザより怖い、ヤクザ以上に絶対に関わりたくない人種だなと思って。
ヤクザの世界が様変わりしてきたことの一つの要素として出て来て「ヤクザも今は大変なのよ」的なことなんだけども、そんなことに同情してる余裕はないよ、一般人として、今はそういう無秩序な暴力集団が幅を利かせてきているってことが真剣に怖いよ、と思ってしまって。
映像は綺麗です。
そして、俳優たちがすごい。
19歳から39歳?までを一人で演じ切る綾野剛。他の俳優たちもみんな、15年から20年の時間を一人で演じていて、それぞれ見応えあります。
舘ひろしの最初の登場シーン、かっこえぇ~って思わず思ってしまった。そこからの20年、最後はガンで衰弱して死ぬまで。
尾野真千子の、とことん「ふつーな女の人」感。
そして、半グレのリーダーを演じる磯村勇斗!この子がもう、すごい。
ひよっこの素朴な青年から、きのう何食べた?のジルベールから、今日から俺は!の不良とはまた全然違う、今回の半グレ。
今どきの若手の中では一番のカメレオン役者だと思います。
136分と長いけど、飽きないです。
エンドロールで流れる歌まで、拘り切って作られてます。
ただ、私は。
途中から「なんで私、こんな映画見てるんだろう・・・」ってなったし、物語が終わって暗転した画面にまず「Film by Fujii naohito」ってカッコよさげに出た時に、監督のナルシズムが見えてしまってさらに興醒めしてしまったのでした。
キャストも大好きな俳優さんてんこ盛り状態だし。
でもね、観ているうちに「・・・私、なんでこの映画を観たいと思ったんだっけ・・・」という、なんだか不思議な気持ちになってしまった映画。
ヤクザを描いているんですよ。ヤクザで生きてっている人たちを。
だから、ヤクザの世界の中のことなら観ていて「そういうもんなのね」という理解もできる。北野武のアウトレイジみたいな。
だけど、一般人の社会に照らし合わせて「ね?ヤクザって、可哀想でしょ?」みたいに言われても、ねぇ・・・・・っていう。
世間的な評価は高いみたいですが、私には全く理解も出来なければ共感もできない話でした。
かわいそうっちゃあ、かわいそうなんですよ・・・でも、「それ、全部、身から出た錆でしょ?」という。
そして、どんなに頭に来ても、殺しちゃだめじゃん?っていう。
ヤクザさんは、足を洗っても5年間は「元ヤクザ」ということで、いろいろ不便らしいんですね。そこは確かに?もうちょっと生活していきやすくしてあげても、と思うし、「元ヤクザと同居してるから」という理由で一般人が会社を首になるのも間違ってるとは思うけど・・・
監督があの「新聞記者」の人なので、そういう問題意識を提示したのかもしれないけど・・
でも、一般人社会にはない「暴力」「血」「殺人」と、映画では控え目だったとは思うけど、ヤクザさんのお仕事「シノギ」って、つまりは「犯罪」でしょ?覚せい剤しかり、キャバクラのぼったくりしかり。
そういうのを結構しっかり見せておいて、「ヤクザも大変なんだよ」と言われても。
後半、時代が今になって、いわゆる「半グレ」という人(たち)が出て来てヤクザに対して「おれら、ヤクザじゃねえし」って言う場面があって。
そこは、ちょっとマジにゾッとしました。
っていうのは、ヤクザっていうのは一応、それなりの規範を持っている集団なんだけど、半グレと言われる人たちはそういう秩序を持たない集団なので。なにが「あり」でなにが「なし」か、っていうことがまるでわからない暴力集団っていうのはヤクザより怖い、ヤクザ以上に絶対に関わりたくない人種だなと思って。
ヤクザの世界が様変わりしてきたことの一つの要素として出て来て「ヤクザも今は大変なのよ」的なことなんだけども、そんなことに同情してる余裕はないよ、一般人として、今はそういう無秩序な暴力集団が幅を利かせてきているってことが真剣に怖いよ、と思ってしまって。
映像は綺麗です。
そして、俳優たちがすごい。
19歳から39歳?までを一人で演じ切る綾野剛。他の俳優たちもみんな、15年から20年の時間を一人で演じていて、それぞれ見応えあります。
舘ひろしの最初の登場シーン、かっこえぇ~って思わず思ってしまった。そこからの20年、最後はガンで衰弱して死ぬまで。
尾野真千子の、とことん「ふつーな女の人」感。
そして、半グレのリーダーを演じる磯村勇斗!この子がもう、すごい。
ひよっこの素朴な青年から、きのう何食べた?のジルベールから、今日から俺は!の不良とはまた全然違う、今回の半グレ。
今どきの若手の中では一番のカメレオン役者だと思います。
136分と長いけど、飽きないです。
エンドロールで流れる歌まで、拘り切って作られてます。
ただ、私は。
途中から「なんで私、こんな映画見てるんだろう・・・」ってなったし、物語が終わって暗転した画面にまず「Film by Fujii naohito」ってカッコよさげに出た時に、監督のナルシズムが見えてしまってさらに興醒めしてしまったのでした。
アニメ映画「ジョゼと虎と魚たち」
2020年12月28日 映画 コメント (2)原作と実写映画に感銘を受けたものとしては、許し難いと言える映画だった。
確かに原作は、ジョゼと恒夫の「現状」が淡々と綴られているだけで、その前後については読者の想像にゆだねられているかもしれない。
だけど少なくとも、障碍者のジョゼがそれまで生きてきた現実と現状はちゃんと描かれていて、それは今回の映画に描かれているような「障害があるけど、絵を描く才能もある」わけでもないし、「ばあちゃんが多少のお金を残してくれた」わけでもない。
恒夫についても、大きな夢を持ってそれに向かって頑張るような、そんな健全な男ではない。
なにより、このタイトルの「魚たち」は、「広い海の中を自由にどこまでも泳いで行ける」ことのメタファーなんかではない。井上陽水が「リバーサイドホテル」で「ベッドの中で魚になった後」と歌っているその「魚」であり、原作でジョゼが、自分たちは屍体であり、この瞬間が至福である、と言っている刹那の状態のことである。障碍者と健常者の恋人同士の刹那の幸福と、その先の現実をほのめかして終わる小説なのだ。
映画を作ろうという人たちが、原作からそれを読み取れないはずはないと思う。
田辺聖子氏がなぜこの小説を書いたのか、そこは絶対的にリスペクトされるべきだったと思うが、この映画はそれをしていない。
障碍者と健常者の恋愛、というシチュエーションと、ジョゼという「ちょっと変わった女の子」というキャラクターだけを利用して、どこにでもあるような「若者の夢と希望の物語」にしてしまっている。
私は、この映画の製作者たちに、この映画を原作「ジョゼと虎と魚たち」として出すことに、なんのためらいもなかったのか、恥ずかしいと思わなかったか、と問うてみたいとすら思う。
2003年の映画は、「刹那の幸福と、その先の現実」を見事に描いていて、観たものの心に何かしらの爪痕を残すものになっていた。
ラストシーンの恒夫の姿に、誰しもが何かしらを思い考えたはずだ。
それこそが、この小説の意義なのだと思う。答えを出すことではなく、考えること、が。
今回のアニメ版にはそういう力はないし、逆に、そういう思考力を奪っている、考えさせない映画になってしまっていると思う。
原作も実写も知らない人たちからの評価は高いし、知っていても「これはこれで良い」と評価する人もいるから、アニメ映画としては悪くない出来なのかもしれないけど、それならなおさら、ジョゼ虎を原作とする必要は全くなかった。オリジナル作品で十分だった。主人公の二人を違う名前にしていたら、これを見て「ジョゼ虎のパクリだ」という人はいなかったと思うし、あくまでも、「いや、元はそれだから」というのであれば「原案」ぐらいで良かったと思う。
私は、これは「ジョゼ虎」をアニメ化しよう、からスタートしたのではないと思う。映画の企画を考えている過程で、この小説の設定をつかったらどうか、となり、今の時代、原作のこれもあれも描けない→じゃあこうしよう、となって、こんなものになってしまったのではないかと思う。
もし「原作のアニメ化」からスタートしたのであれば、原作の持つ「毒」をきちんと描いて、人の心が忖度と攻撃性の両極端に乖離しつつある今の時代に問うて欲しかったと思う。それくらいの覚悟がなかったら使ってはいけない原作であると思う。
この批評はとても的確だと思った。
https://bunshun.jp/articles/-/42520
コメントに「なぜ障碍者側の意見ばかり聞いているのか」みたいなのもあったけど、そもそも原作者の田辺聖子氏が足の不自由な方であり、当事者側から描かれている小説なのであって、乱暴な言い方をすれば「健常者の意見なんか訊いてない」というスタンスのものだと私は思う。
そういう意味でもこのアニメ版は、的外れにもほどがある作品となっていると思う。
原作は30ページ足らずの短編。kindleのアンリミテッドならそのまま読める。興味のある方には是非とも原作を読んでみてもらいたい。
確かに原作は、ジョゼと恒夫の「現状」が淡々と綴られているだけで、その前後については読者の想像にゆだねられているかもしれない。
だけど少なくとも、障碍者のジョゼがそれまで生きてきた現実と現状はちゃんと描かれていて、それは今回の映画に描かれているような「障害があるけど、絵を描く才能もある」わけでもないし、「ばあちゃんが多少のお金を残してくれた」わけでもない。
恒夫についても、大きな夢を持ってそれに向かって頑張るような、そんな健全な男ではない。
なにより、このタイトルの「魚たち」は、「広い海の中を自由にどこまでも泳いで行ける」ことのメタファーなんかではない。井上陽水が「リバーサイドホテル」で「ベッドの中で魚になった後」と歌っているその「魚」であり、原作でジョゼが、自分たちは屍体であり、この瞬間が至福である、と言っている刹那の状態のことである。障碍者と健常者の恋人同士の刹那の幸福と、その先の現実をほのめかして終わる小説なのだ。
映画を作ろうという人たちが、原作からそれを読み取れないはずはないと思う。
田辺聖子氏がなぜこの小説を書いたのか、そこは絶対的にリスペクトされるべきだったと思うが、この映画はそれをしていない。
障碍者と健常者の恋愛、というシチュエーションと、ジョゼという「ちょっと変わった女の子」というキャラクターだけを利用して、どこにでもあるような「若者の夢と希望の物語」にしてしまっている。
私は、この映画の製作者たちに、この映画を原作「ジョゼと虎と魚たち」として出すことに、なんのためらいもなかったのか、恥ずかしいと思わなかったか、と問うてみたいとすら思う。
2003年の映画は、「刹那の幸福と、その先の現実」を見事に描いていて、観たものの心に何かしらの爪痕を残すものになっていた。
ラストシーンの恒夫の姿に、誰しもが何かしらを思い考えたはずだ。
それこそが、この小説の意義なのだと思う。答えを出すことではなく、考えること、が。
今回のアニメ版にはそういう力はないし、逆に、そういう思考力を奪っている、考えさせない映画になってしまっていると思う。
原作も実写も知らない人たちからの評価は高いし、知っていても「これはこれで良い」と評価する人もいるから、アニメ映画としては悪くない出来なのかもしれないけど、それならなおさら、ジョゼ虎を原作とする必要は全くなかった。オリジナル作品で十分だった。主人公の二人を違う名前にしていたら、これを見て「ジョゼ虎のパクリだ」という人はいなかったと思うし、あくまでも、「いや、元はそれだから」というのであれば「原案」ぐらいで良かったと思う。
私は、これは「ジョゼ虎」をアニメ化しよう、からスタートしたのではないと思う。映画の企画を考えている過程で、この小説の設定をつかったらどうか、となり、今の時代、原作のこれもあれも描けない→じゃあこうしよう、となって、こんなものになってしまったのではないかと思う。
もし「原作のアニメ化」からスタートしたのであれば、原作の持つ「毒」をきちんと描いて、人の心が忖度と攻撃性の両極端に乖離しつつある今の時代に問うて欲しかったと思う。それくらいの覚悟がなかったら使ってはいけない原作であると思う。
この批評はとても的確だと思った。
https://bunshun.jp/articles/-/42520
コメントに「なぜ障碍者側の意見ばかり聞いているのか」みたいなのもあったけど、そもそも原作者の田辺聖子氏が足の不自由な方であり、当事者側から描かれている小説なのであって、乱暴な言い方をすれば「健常者の意見なんか訊いてない」というスタンスのものだと私は思う。
そういう意味でもこのアニメ版は、的外れにもほどがある作品となっていると思う。
原作は30ページ足らずの短編。kindleのアンリミテッドならそのまま読める。興味のある方には是非とも原作を読んでみてもらいたい。
1週間前と同じことを書くなんて、この1週間、何してたんだって感じだけど、前回の日記に書いた「婚前特急」があまりにもインパクトが強すぎて、「もう1回観たい、もう1回観たい」と思い続けた1週間だった。
で、昨晩やっと時間が取れて、ワクワクしながら観た。
やっぱり面白い!!!
わかってる分、さらに面白い、なんだろう、これは。
昔、内容をよく知らずに「キサラギ」という映画を観に行って、座席でじたばたするほど笑ったことがあったけど、でもあれもネタバレしちゃったらもうあそこまで笑えないよね・・・っていう映画だったから、それ以来観ていないし、もう一回観ようとも思わない。
でもこれは、わかっているからこそ面白いっていう部分もあって、だからそのツボがわかってる分、初見よりも更に笑えてしまった。
ああ、この面白さを誰かにわかってもらいたい・・・・・
だけど、うちの子どもたちは恋愛オンチだからダメだろうな・・・
特に娘なんて、田無の魅力なんて絶対にわからないだろうな。
でも、チエのツンデレはわかるかな?
それでも、結末に文句言いそうだな・・・・・「なんでそうなるんだ!ぜんっぜんわかんないっ!」とか
友達にも、どうだろう・・・控え目にインスタとかに流して見ようかな・・・
とりあえず、ダンナにロックオンしてみようか・・・もしかすると、もしかするかも。
でも、レビュー観ても、ここまで面白がってそうな人もあんまりいないし・・・
私がおかしいんだろうか・・・・・???
はぁ~、なんかもどかしい~
で、昨晩やっと時間が取れて、ワクワクしながら観た。
やっぱり面白い!!!
わかってる分、さらに面白い、なんだろう、これは。
昔、内容をよく知らずに「キサラギ」という映画を観に行って、座席でじたばたするほど笑ったことがあったけど、でもあれもネタバレしちゃったらもうあそこまで笑えないよね・・・っていう映画だったから、それ以来観ていないし、もう一回観ようとも思わない。
でもこれは、わかっているからこそ面白いっていう部分もあって、だからそのツボがわかってる分、初見よりも更に笑えてしまった。
ああ、この面白さを誰かにわかってもらいたい・・・・・
だけど、うちの子どもたちは恋愛オンチだからダメだろうな・・・
特に娘なんて、田無の魅力なんて絶対にわからないだろうな。
でも、チエのツンデレはわかるかな?
それでも、結末に文句言いそうだな・・・・・「なんでそうなるんだ!ぜんっぜんわかんないっ!」とか
友達にも、どうだろう・・・控え目にインスタとかに流して見ようかな・・・
とりあえず、ダンナにロックオンしてみようか・・・もしかすると、もしかするかも。
でも、レビュー観ても、ここまで面白がってそうな人もあんまりいないし・・・
私がおかしいんだろうか・・・・・???
はぁ~、なんかもどかしい~
最近、家族が早めに寝室に引き上げた時は、リビングで一人で映画を観ることが多いです。
前から見たかったものを選ぶより、その時の気分で「こんなのあったんだ」みたいなのを選ぶことが多い。
それで昨夜は、最近、吉高由里子ちゃんが好きなので、2011年製作の「婚前特急」というのを見つけて観てみました。
もうねー、めちゃめちゃ笑った。今思い出しても笑える。
ほんっとに面白かったです。
主人公の池下チエちゃんは、大真面目なんですよ。親友から「5股」って言われて「股とか言わないで!」って怒っちゃうくらい。「自分はやりマンではない」って信じて疑っていないあたり。
それがミソっちゃあミソかな、この映画の面白さの。
あと田無を演じた浜野謙太のすごさもあると思うけど。
レビュー見ると、チエや田無のキャラに嫌悪感を抱く人が多いみたいなんだけど、いや、あれがミソなのよって教えてあげたい。
チエが手帳に5人の男の査定を書くシーンがあるんだけど、他の4人はいいところ、ダメなところの順番で書かれてるのが、田無についてはダメなところが先にいっぱい羅列されてそのあとに「いいところ・楽」とだけ。
この歳になるともうここで結末はわかっちゃうんだけど、でも、いつそれに気づくのかな~って、ある意味ワクワクしながら観ていきましたが、もう~笑いすぎて涙出ました。
チエは「結婚なんてしたくないし~」って思って、要するに5股をかけてるわけなんだけど・・・
その5人に対して、一人ずつ、言葉としての認識ではないけど「あ、違うな」って思う瞬間っていうのがちゃんと描かれていたり、親友のトシコの新婚生活が丁寧に描かれてたりするのも、この監督さん、ちゃんとわかってる、素敵な人だな、と感じました。
浜野謙太ってすごい役者さん。
あのキャラで、一歩間違えたらホントにすごい嫌な奴になるところを、その一歩を絶対に間違えずに「いいヤツ」にしてるのが、ほんとにすごいなと感じ入りました。
・・・・・思い出したらまた笑えて来た・・・・・
とにかく、「楽」最強ってことです。
今日、もう一回観ちゃおうかな・・・・・(笑)
前から見たかったものを選ぶより、その時の気分で「こんなのあったんだ」みたいなのを選ぶことが多い。
それで昨夜は、最近、吉高由里子ちゃんが好きなので、2011年製作の「婚前特急」というのを見つけて観てみました。
自由に恋愛を楽しんでいた24歳OLの池下チエが、親友の結婚をきっかけに、付き合っている5人の彼氏の中から本当の相手を見つけるまでを描いたコメディ映画。
キャッチコピーは「このたび、わたくし池下チエは、5人の彼氏を査定します。」
キャスト
池下チエ:吉高由里子
田無タクミ:浜野謙太(SAKEROCK)
浜口トシコ:杏
奥田ミカ:石橋杏奈
出口道雄:青木崇高
野村健二:吉村卓也
トシコの夫:吉岡睦雄
堀アキラ:宇野祥平
老女:白川和子
三宅正良:榎木孝明
西尾みのる:加瀬亮
Wikipediaより
もうねー、めちゃめちゃ笑った。今思い出しても笑える。
ほんっとに面白かったです。
主人公の池下チエちゃんは、大真面目なんですよ。親友から「5股」って言われて「股とか言わないで!」って怒っちゃうくらい。「自分はやりマンではない」って信じて疑っていないあたり。
それがミソっちゃあミソかな、この映画の面白さの。
あと田無を演じた浜野謙太のすごさもあると思うけど。
レビュー見ると、チエや田無のキャラに嫌悪感を抱く人が多いみたいなんだけど、いや、あれがミソなのよって教えてあげたい。
チエが手帳に5人の男の査定を書くシーンがあるんだけど、他の4人はいいところ、ダメなところの順番で書かれてるのが、田無についてはダメなところが先にいっぱい羅列されてそのあとに「いいところ・楽」とだけ。
この歳になるともうここで結末はわかっちゃうんだけど、でも、いつそれに気づくのかな~って、ある意味ワクワクしながら観ていきましたが、もう~笑いすぎて涙出ました。
チエは「結婚なんてしたくないし~」って思って、要するに5股をかけてるわけなんだけど・・・
その5人に対して、一人ずつ、言葉としての認識ではないけど「あ、違うな」って思う瞬間っていうのがちゃんと描かれていたり、親友のトシコの新婚生活が丁寧に描かれてたりするのも、この監督さん、ちゃんとわかってる、素敵な人だな、と感じました。
浜野謙太ってすごい役者さん。
あのキャラで、一歩間違えたらホントにすごい嫌な奴になるところを、その一歩を絶対に間違えずに「いいヤツ」にしてるのが、ほんとにすごいなと感じ入りました。
・・・・・思い出したらまた笑えて来た・・・・・
とにかく、「楽」最強ってことです。
今日、もう一回観ちゃおうかな・・・・・(笑)
昨夜、「きみの鳥はうたえる」という映画をParaviで観た。
柄本佑、石橋静河、染谷将太 の3人が、ひと夏を刹那的に過ごす様子を、ちょっとドキュメンタリーっぽいタッチで描いた映画。
ストーリーがあるようなないような、とりとめのない映画で、観てるこちらも感情を大きく乱されるようなこともなく淡々と観て、終わったんだけど。
この映画は、函館が舞台で、始まりと終わりに函館山を正面に見た街の夜景が映し出される。
この夜景が、綺麗なのはもちろんなんだけど、なんかどこか切なくて、特に終わりに出てきた時は、淡々とした映画ながらもそれなりにいろんな思いが残って、すごく切なくて、ずっとこの夜景を見ていたい、と思った。
その後画面は真っ暗になって、白い文字でキャストやスタッフが上がってくるエンドロールになるんだけど、その途中でバックに流れていた音楽が聞こえなくなって文字だけが流れているので、一瞬自分のヘッドフォンの電池が切れたのかな、とか思ったら、街の雑踏の音が聞こえてきて。
なんとなくざわざわする中に、走ってくる足音とか、自転車の音?とか、細かいとこまでは覚えてないけどそういう、街が動いている音、がしばらく流れて映画は終わった。
この雑踏の音がまた、胸が締め付けられるように何とも言えず切なくて、画面にな何も映っていないけどこの音だけをずっと聞いていたい、と思った。
音だけなんだけど、この音の中に無限の人たちの人生が流れていて、映画の若い3人もこのあとずっと生きて行った先の3人も、若かりし頃の私も今の私も、この中にいるんだな・・・と、なにか映画で描かれていた「刹那」と人の営みの「永遠」とが繋がった気がした。
で、この雑踏の音がすごく良くってさー、という話を息子にしたら、そんなのYoutubeでいくらでもあるよ、というので、探してみた。
・カフェ店内の心地いい雑音
・街の喧騒
・都会の夜・首都高・雑踏の環境音
・都会の音 駅改札口付近の話し声や足音
・環境音 - 郊外(夜)
・雨の音と街の雑踏音
と、いろいろあった中で、一番近いと思ったのは「雨の音と街の雑踏音」
https://youtu.be/ybJL0gmm7jk
これではないけど、これが近くて、これもとてもいい。
寝る時に聞けるようにしようかな・・・
柄本佑、石橋静河、染谷将太 の3人が、ひと夏を刹那的に過ごす様子を、ちょっとドキュメンタリーっぽいタッチで描いた映画。
ストーリーがあるようなないような、とりとめのない映画で、観てるこちらも感情を大きく乱されるようなこともなく淡々と観て、終わったんだけど。
この映画は、函館が舞台で、始まりと終わりに函館山を正面に見た街の夜景が映し出される。
この夜景が、綺麗なのはもちろんなんだけど、なんかどこか切なくて、特に終わりに出てきた時は、淡々とした映画ながらもそれなりにいろんな思いが残って、すごく切なくて、ずっとこの夜景を見ていたい、と思った。
その後画面は真っ暗になって、白い文字でキャストやスタッフが上がってくるエンドロールになるんだけど、その途中でバックに流れていた音楽が聞こえなくなって文字だけが流れているので、一瞬自分のヘッドフォンの電池が切れたのかな、とか思ったら、街の雑踏の音が聞こえてきて。
なんとなくざわざわする中に、走ってくる足音とか、自転車の音?とか、細かいとこまでは覚えてないけどそういう、街が動いている音、がしばらく流れて映画は終わった。
この雑踏の音がまた、胸が締め付けられるように何とも言えず切なくて、画面にな何も映っていないけどこの音だけをずっと聞いていたい、と思った。
音だけなんだけど、この音の中に無限の人たちの人生が流れていて、映画の若い3人もこのあとずっと生きて行った先の3人も、若かりし頃の私も今の私も、この中にいるんだな・・・と、なにか映画で描かれていた「刹那」と人の営みの「永遠」とが繋がった気がした。
で、この雑踏の音がすごく良くってさー、という話を息子にしたら、そんなのYoutubeでいくらでもあるよ、というので、探してみた。
・カフェ店内の心地いい雑音
・街の喧騒
・都会の夜・首都高・雑踏の環境音
・都会の音 駅改札口付近の話し声や足音
・環境音 - 郊外(夜)
・雨の音と街の雑踏音
と、いろいろあった中で、一番近いと思ったのは「雨の音と街の雑踏音」
https://youtu.be/ybJL0gmm7jk
これではないけど、これが近くて、これもとてもいい。
寝る時に聞けるようにしようかな・・・
絶対観ない、意地でも観ない
2020年10月30日 映画 コメント (2)私、「みをつくし料理帖」のシリーズが大好きで、黒木華さんが演じたNHKのドラマもすごく良かったし、映画もとても楽しみにしてました。
夫もこういう系の小説とか好きで、映画を一緒に観に行こうと言っていたのですが、16日の公開後なかなか休みが合わず、ようやく明日、「行こう!」ということになったのですが。
いつもの映画館で時間を調べたら・・・・もうやってない!
えぇっ!?
まだ公開から2週間なのに?
よくよく見ると、9スクリーンのうちの7スクリーンで「鬼滅の刃」をやってるんですよ!
なんなの?!
いくらなんでも、やり過ぎじゃない?!
あー、腹立つ。
鬼滅の刃は、アニメもマンガも一応途中まで見て、読んだけど、私の好みではなかったので映画を見るつもりは最初からなかったのですが、こんなに観られてるんなら、観た方がいいのかな・・・とちょっと思いかけてたのね。
でも、そんな自分を恥じるわ。
私は「興味がないから」見ない!
絶対観ない、意地でも観ないぞ!
それにしても、なんでここまで狂ったように上映されてるの?
なんか、今の政府の喜びそうな洗脳要素とかが入ってたりするのかな・・・
とか、ついそんなことを考えてしまうほどの、異常事態だと思います。
どっか、他の映画館でやってるかな・・・探してみよう・・・
夫もこういう系の小説とか好きで、映画を一緒に観に行こうと言っていたのですが、16日の公開後なかなか休みが合わず、ようやく明日、「行こう!」ということになったのですが。
いつもの映画館で時間を調べたら・・・・もうやってない!
えぇっ!?
まだ公開から2週間なのに?
よくよく見ると、9スクリーンのうちの7スクリーンで「鬼滅の刃」をやってるんですよ!
なんなの?!
いくらなんでも、やり過ぎじゃない?!
あー、腹立つ。
鬼滅の刃は、アニメもマンガも一応途中まで見て、読んだけど、私の好みではなかったので映画を見るつもりは最初からなかったのですが、こんなに観られてるんなら、観た方がいいのかな・・・とちょっと思いかけてたのね。
でも、そんな自分を恥じるわ。
私は「興味がないから」見ない!
絶対観ない、意地でも観ないぞ!
それにしても、なんでここまで狂ったように上映されてるの?
なんか、今の政府の喜びそうな洗脳要素とかが入ってたりするのかな・・・
とか、ついそんなことを考えてしまうほどの、異常事態だと思います。
どっか、他の映画館でやってるかな・・・探してみよう・・・
大好きなお父さんとお母さんから愛情たっぷりに育てられたちひろだが、その両親は、病弱だった幼少期のちひろを治した“あやしい宗教”を深く信じていた。中学3年になったちひろは、一目惚れした新任のイケメン先生に、夜の公園で奇妙な儀式をする両親を見られてしまう。そして、彼女の心を大きく揺さぶる事件が起きるー。
-公式サイトよりのあらすじ
一言で感想を述べるのは難しいけど、すごく心に残った映画。
・・・っていうか、私はこの映画、すごく好きかもしれない。
新興宗教にハマっている両親。だけど、自分にはごく普通の、大好きな両親。
両親が宗教にハマる過程を見ていた姉は、両親に対して批判的で家を出てしまう。
叔父さん一家も心配して、なんとか洗脳から解こうとする。ちひろを両親から離そうとする。
中学3年のちひろは、それぞれの思いがわかり始めてはいる。
だけど、自分はどうしたいか、というところまではまだ、たどり着けていない。
学校の友達や保健室の先生といった、家族の一回り外にいる人たちの優しさが、私はすごく嬉しかった。
保健の先生は、ちひろのゆらぎをちゃんと受け止めてくれる人で、こういう先生はいいなぁと思った。
対照的に、岡田将生のイケメン教師はクソ。無神経で傲慢。でも、こういう人は多い。
ちひろのことも、平気で傷つけてくるけど、友達のなべちゃんが一言で救うんだよね。
このシーン、ホントに良かった。
宗教の合宿(?)のシーン、凄いと思った。
というのも私、ああ、こういう集団の中に入れたら心地いいかもって思ってしまったから。
ハマってしまうのもいいかも、楽になれるかもって。
ここだけ見たらね、幹部のお兄さん(高良健吾)、お姉さん(黒木華)みんな優しいし、分かり合えてる家族のような友達もいるし、集会の度に抽選で決められた席に座って「隣り合った人と交流しましょう」とかいっていろんな人と話をして、同じ信仰を持った人と新たに知り合えて、みんなで会の歌とか歌って、きっとすごく一体感が得られてエクスタシーだろうなって。
でも、普段は水だけでなく生活必需品(以外も、かも)すべてこの会から買っていて、生活がどんどん貧しくなっていってる描写もさりげなく入っていたりもするんだけど。
そういう中でちひろは暮らしているわけで。
これから大人になっていく中で、どっちに進んでいくんだろうって思わずにはいられないんだけど、ラストシーンがね、もうすごい。
3人で満点の星を見上げるシーン。カメラが後ろに回ると、ちひろをお母さんがしっかり抱いて、お父さんがお母さんの後ろから二人をしっかり抱いて。
三位一体のようになってるんだけど、でも見てる景色はそれぞれなのよね。
「3人で一緒に見れなくちゃ」ってお父さんは言うんだけど、3人で必死に目を凝らすんだけど、3人一緒に同じものは見れないんだよね。
なんか、それでいいんだ、ってすごく納得するラストだった。
黒木華さん演じる幹部も、まず衣裳がもう秀逸。あの、ちょっと時代から外れたようなシルエットといい、おしゃれには一ミリも関心がありませんといった色使い、肩がちょっとパツパツで背中に攣りしわが出ているジャケットといい、「いかにも」感がすごい。
で、この方が2回ほど仰るお言葉がまた非常に示唆的で。
強要してない、以上に、誘ってもない、でも多分この中に入ってしまったら、きっと信奉してしまうだろうなっていうオーラ。
そんな「形」のはっきりしないものを、こんなにもわかりやすく形にして見せてしまう脚本も演出も衣裳も役者さんも、すごい。
で、なによりもすごいのは、芦田愛菜ちゃんですよ、もう芦田愛菜さん、というべきか。
両親の正しい愛情によって素直に育った中学3年生、大人の階段に片足乗せてるけど、片足はまだ子どもの方にある、っていう年ごろの感じがもう絶妙で、そんな中で世間が見え始めていて揺らいでいる中で自分をしっかり持とうと一生懸命な、ホントに愛おしい女の子でした。
いやー、ちょっと、もう一回観に行きたい。
今度はもっと注意深く観たい。
公開からまだ10日なのに、もう早朝とレイトショーの時間にしかかかってなくて、仕方ないので早起きして行ってきました。
溜まったポイントで観たので、お金もかからず。
観客は私とあと1人だけ。ど真ん中の席で、ゆったりコーヒーを味わいながら鑑賞。
買い物済ませて、お昼には帰宅。
贅沢なひとときでした。
原作も読んでみたいと思います。
映画「浅田家!」を観てきました。
良い映画だった・・・!
映画を見て「おもしろかった!」という感想は割と簡単に出てくるけど、「いい映画だった・・・」と言葉に出ることはあまりないような気がします。
実在の写真家・浅田政志さんの写真集を原案にしています。
その「浅田家」という写真集の写真が、映画のキャストさんたちによって忠実に再現されていて、まずそれが面白い。
パンフレットが1100円とちょっとお高めだなと思ったら、その写真が全部載っていてミニ写真集のようになっていて、逆にお買い得だったと思えました。
ちょっと自分の家族でもやってみたい気持ちにかられるけど、「面白く撮る」ということが、多分とても難しいんだろうな。
素人がやってもただの「恥ずかしい写真」にしかならないような気がします。
映画は、浅田さんとそのご家族の話から、依頼を受けて「家族写真」を撮るお仕事が進んでいき、その後、東日本大震災で写真洗浄のボランティアに参加していく話に繋がります。
この、震災後の描写がすごいです。
なにも声高に訴えてはいないのに、当時の状況の、人々の心のギリギリ感みたいなのが強烈に伝わってきます。
その「大変さ」を切り取って見せるのではなく、それが「日常」だったことを、さりげない描写でしっかりと映していて、心が締め付けられるようでした。
今まで、ドキュメンタリーなどでいろいろ見てきているけど、「物理的な大変さ」以上に、人々の精神的なキツさというのを実感したのは初めてでした。
ここで出会う家族とのエピソードだけ映画的フィクションだそうですが、まったく違和感なく観られるのは、わざとらしいストーリーを作ったわけではなく、
浅田氏が実際に行ってきていることの延長線上にあることだからだと思うんですね。
そんな風に、ご本人がまず、気負うことなくごく自然に、人の心を大事にして写真を撮る方なんだろうなと思えました。
家族も人も、「みんな違って、みんないい」が押しつけがましくなくごく自然に描かれています。
それと、人を信じる力、とでも言うか。相手をまっすぐに受け入れる力、とでも言うか。
人と人とのかかわりの力強さ、というのを感じました。
多くの人と広く浅く、当たり障りなくかかわる必要なんてなくて、ホントに信頼できる人としっかりした関係を築くこと、が大事なんだなと。
人づきあいが難しくなっている今だからこそ余計に、観た人の心に沁み込む映画ではないかと思います。
役者さんたちが全員、子役さんも含めて、もう素晴らしいです。
キャスティングって大事だなということも痛感した映画でした。
良い映画だった・・・!
映画を見て「おもしろかった!」という感想は割と簡単に出てくるけど、「いい映画だった・・・」と言葉に出ることはあまりないような気がします。
実在の写真家・浅田政志さんの写真集を原案にしています。
その「浅田家」という写真集の写真が、映画のキャストさんたちによって忠実に再現されていて、まずそれが面白い。
パンフレットが1100円とちょっとお高めだなと思ったら、その写真が全部載っていてミニ写真集のようになっていて、逆にお買い得だったと思えました。
ちょっと自分の家族でもやってみたい気持ちにかられるけど、「面白く撮る」ということが、多分とても難しいんだろうな。
素人がやってもただの「恥ずかしい写真」にしかならないような気がします。
映画は、浅田さんとそのご家族の話から、依頼を受けて「家族写真」を撮るお仕事が進んでいき、その後、東日本大震災で写真洗浄のボランティアに参加していく話に繋がります。
この、震災後の描写がすごいです。
なにも声高に訴えてはいないのに、当時の状況の、人々の心のギリギリ感みたいなのが強烈に伝わってきます。
その「大変さ」を切り取って見せるのではなく、それが「日常」だったことを、さりげない描写でしっかりと映していて、心が締め付けられるようでした。
今まで、ドキュメンタリーなどでいろいろ見てきているけど、「物理的な大変さ」以上に、人々の精神的なキツさというのを実感したのは初めてでした。
ここで出会う家族とのエピソードだけ映画的フィクションだそうですが、まったく違和感なく観られるのは、わざとらしいストーリーを作ったわけではなく、
浅田氏が実際に行ってきていることの延長線上にあることだからだと思うんですね。
そんな風に、ご本人がまず、気負うことなくごく自然に、人の心を大事にして写真を撮る方なんだろうなと思えました。
家族も人も、「みんな違って、みんないい」が押しつけがましくなくごく自然に描かれています。
それと、人を信じる力、とでも言うか。相手をまっすぐに受け入れる力、とでも言うか。
人と人とのかかわりの力強さ、というのを感じました。
多くの人と広く浅く、当たり障りなくかかわる必要なんてなくて、ホントに信頼できる人としっかりした関係を築くこと、が大事なんだなと。
人づきあいが難しくなっている今だからこそ余計に、観た人の心に沁み込む映画ではないかと思います。
役者さんたちが全員、子役さんも含めて、もう素晴らしいです。
キャスティングって大事だなということも痛感した映画でした。
息子「ぐらんぶる、観に行かない?」
私「グラン・ブルー?!行く行く!見たかったんだよ!でも、(昔の映画なのに)どこでやってるの?」
息子「どこでもやってるよ(新作だから・・・あれ?)」
私「へー、そうなん?スキューバの映画だよね?」
息子「そうだよ(あ、わかってるか)」
私「夏だからかな?グラン・ブルーってかなり前の映画だよね?レオンの人が出てるやつでしょ?」
息子「(!やっぱりわかってないじゃん)何言ってんの(^_^;)マンガ原作のヤツだよ~」
という歳の差丸出しの会話を経て、何か月ぶりかの映画館へ。
こんな会話になるくらいだから、内容について前知識はほぼゼロ。
「大学生になった主人公がスキューバダイビングに出会って部活に熱中する、よくあるタイプの青春もの」だと思い込んで、鑑賞スタート。
序盤の「なぜかマッパで大学キャンパスで目を覚ます」というのは、スキューバ部に入部するまでの導入部だと思っていたら、どうも違う・・・・・なんだこりゃ?はぁ?ホラー?SF?とか思っているうちに、「ぐらんぶるワールド」にすっかり飲み込まれて、笑い続けている自分がいました。
まあ、大学でスキューバ部に入る話、という意味では間違ってません。
すごく真面目に、くだらない映画を作った、というタイプの作品で、役者さんたちもそこをちゃんと抑えてはっちゃけた芝居を見せてくれます。
W主演の竜星涼&犬飼貴丈はもちろんですが、下宿先のおじさんの高嶋政宏のインパクトもすごいし、女の子たちがみんなきゃわいい~♪
犬飼くんは裸だけでなく、王子様姿も披露してくれて、めっちゃ目の保養~♪♪
そして、海の中のシーンはとても丁寧に撮られていて、ひとときの海中散歩を楽しめます。
最後まで見ると、頭の中がお花畑になっている・・・ような映画。
妙な幸福感と高揚感に包まれて映画館を後にしました。
この鬱陶しい日常の中で見るにはうってつけの映画です。
私「グラン・ブルー?!行く行く!見たかったんだよ!でも、(昔の映画なのに)どこでやってるの?」
息子「どこでもやってるよ(新作だから・・・あれ?)」
私「へー、そうなん?スキューバの映画だよね?」
息子「そうだよ(あ、わかってるか)」
私「夏だからかな?グラン・ブルーってかなり前の映画だよね?レオンの人が出てるやつでしょ?」
息子「(!やっぱりわかってないじゃん)何言ってんの(^_^;)マンガ原作のヤツだよ~」
という歳の差丸出しの会話を経て、何か月ぶりかの映画館へ。
こんな会話になるくらいだから、内容について前知識はほぼゼロ。
「大学生になった主人公がスキューバダイビングに出会って部活に熱中する、よくあるタイプの青春もの」だと思い込んで、鑑賞スタート。
序盤の「なぜかマッパで大学キャンパスで目を覚ます」というのは、スキューバ部に入部するまでの導入部だと思っていたら、どうも違う・・・・・なんだこりゃ?はぁ?ホラー?SF?とか思っているうちに、「ぐらんぶるワールド」にすっかり飲み込まれて、笑い続けている自分がいました。
まあ、大学でスキューバ部に入る話、という意味では間違ってません。
すごく真面目に、くだらない映画を作った、というタイプの作品で、役者さんたちもそこをちゃんと抑えてはっちゃけた芝居を見せてくれます。
W主演の竜星涼&犬飼貴丈はもちろんですが、下宿先のおじさんの高嶋政宏のインパクトもすごいし、女の子たちがみんなきゃわいい~♪
犬飼くんは裸だけでなく、王子様姿も披露してくれて、めっちゃ目の保養~♪♪
そして、海の中のシーンはとても丁寧に撮られていて、ひとときの海中散歩を楽しめます。
最後まで見ると、頭の中がお花畑になっている・・・ような映画。
妙な幸福感と高揚感に包まれて映画館を後にしました。
この鬱陶しい日常の中で見るにはうってつけの映画です。
2016年の邦画。アマプラで鑑賞。
ミムラ(現在は美村里江)、比嘉愛未、佐々木希、鈴木保奈美、多岐川裕美、古村比呂、島田陽子、という豪華女優祭りな映画。
ミムラ、比嘉愛未、佐々木希の三姉妹は祖母に育てられたが、その祖母が亡くなり、遺言から死んだと聞かされていた母親が生きていることがわかる・・・というところから始まります。
三姉妹は母と母の人生を追う中で、母を理解し受け入れていく、という物語。
鈴木保奈美演じる母は、賢くもなく美しくもなく気が利くわけでもない凡庸な女性で、不幸の中で酒におぼれ、子どもたちを虐待する母になってしまう。
姉妹の知らなかった母が祖母の遺言から見えてきて、子ども心に焼き付けられた、そういう「愛せない母、許せない母」にも必死な人生があり、汲むべき思いがあるんだよ、ということが言葉によってではなく語られています。
この母の物語を軸に、そのトラウマを抱えたミムラのモラハラ夫-妻の態度に難癖をつけて、いちいち「反省文」を書かせる-のことも描かれます。
母の、堕ちていくばかりの苦しい人生の描写と並行して、姉妹が力を合わせてこの姉を救う過程が描かれ、最後は比嘉愛未の結婚と三姉妹のピアノ連弾という美しい絵と音楽で締めくくられ、深刻な物語でありながら、明るく穏やかで優しい気持ちの残る、とても素敵な映画でした。
そして、人は失敗しても許されていいのだと、素直に思える映画でした。
私自身のこととして、母が我を失った状態になってからずっと、私はいつか母を許せるのだろうか、許す時が来るのだろうか、となんとなくいつも考えています。
私自身の中には「許したくない、許してはいけない」という思いがまだ明確にあるのですが、背中合わせに「どこかで許すべきなんだろうか」という思いもあるからで、この気持ちに折り合いの着く時がくるんだろうか、というのはここ数年ずっと頭の中に、水底に沈んだ石のようにあることです。
そんな心に少し波を立てて、石を動かしてくれたような感じを受けました。
映画を見たからと言ってすぐに答えが出るわけではありませんが、なにか、いつか答えが出せそう、というような希望が持てたというか。
鈴木保奈美さんがすごいです。役者魂を見たというか。
島田陽子さん、すごく久しぶりにお会いしたというか。アルコール依存症から立ち直ろうとする母を毅然と支える役どころで、優しすぎても厳しすぎても違ってしまうという、とても難しい役を的確に演じられてました。
比嘉愛未の恋人の母の古村比呂さんの、まっすぐな優しさ、というのにも、ものすごく救われます。
こう思い返しても、全体的にとても優しい映画だったなと改めて思います。
雑賀俊朗という監督は存じ上げなかったのですが、私より2歳年上の方のようで、ほぼ同年代の男性でこんな優しい映画を撮られるなんて、と軽い驚きがありました。
機会があったら他の作品も観てみたいです。
ミムラ(現在は美村里江)、比嘉愛未、佐々木希、鈴木保奈美、多岐川裕美、古村比呂、島田陽子、という豪華女優祭りな映画。
ミムラ、比嘉愛未、佐々木希の三姉妹は祖母に育てられたが、その祖母が亡くなり、遺言から死んだと聞かされていた母親が生きていることがわかる・・・というところから始まります。
三姉妹は母と母の人生を追う中で、母を理解し受け入れていく、という物語。
鈴木保奈美演じる母は、賢くもなく美しくもなく気が利くわけでもない凡庸な女性で、不幸の中で酒におぼれ、子どもたちを虐待する母になってしまう。
姉妹の知らなかった母が祖母の遺言から見えてきて、子ども心に焼き付けられた、そういう「愛せない母、許せない母」にも必死な人生があり、汲むべき思いがあるんだよ、ということが言葉によってではなく語られています。
この母の物語を軸に、そのトラウマを抱えたミムラのモラハラ夫-妻の態度に難癖をつけて、いちいち「反省文」を書かせる-のことも描かれます。
母の、堕ちていくばかりの苦しい人生の描写と並行して、姉妹が力を合わせてこの姉を救う過程が描かれ、最後は比嘉愛未の結婚と三姉妹のピアノ連弾という美しい絵と音楽で締めくくられ、深刻な物語でありながら、明るく穏やかで優しい気持ちの残る、とても素敵な映画でした。
そして、人は失敗しても許されていいのだと、素直に思える映画でした。
私自身のこととして、母が我を失った状態になってからずっと、私はいつか母を許せるのだろうか、許す時が来るのだろうか、となんとなくいつも考えています。
私自身の中には「許したくない、許してはいけない」という思いがまだ明確にあるのですが、背中合わせに「どこかで許すべきなんだろうか」という思いもあるからで、この気持ちに折り合いの着く時がくるんだろうか、というのはここ数年ずっと頭の中に、水底に沈んだ石のようにあることです。
そんな心に少し波を立てて、石を動かしてくれたような感じを受けました。
映画を見たからと言ってすぐに答えが出るわけではありませんが、なにか、いつか答えが出せそう、というような希望が持てたというか。
鈴木保奈美さんがすごいです。役者魂を見たというか。
島田陽子さん、すごく久しぶりにお会いしたというか。アルコール依存症から立ち直ろうとする母を毅然と支える役どころで、優しすぎても厳しすぎても違ってしまうという、とても難しい役を的確に演じられてました。
比嘉愛未の恋人の母の古村比呂さんの、まっすぐな優しさ、というのにも、ものすごく救われます。
こう思い返しても、全体的にとても優しい映画だったなと改めて思います。
雑賀俊朗という監督は存じ上げなかったのですが、私より2歳年上の方のようで、ほぼ同年代の男性でこんな優しい映画を撮られるなんて、と軽い驚きがありました。
機会があったら他の作品も観てみたいです。
映画「ミッドサマー」
2020年7月16日 映画 コメント (2)日記羊さんの日記から興味を持った映画、観ました。
最近日本でも大流行りの「北欧風」の魅力満載の、明るくて美しいホラー映画。
ホラーとしてはかなり親切。これから何が起こるか、ほぼわかります(^_^;)。
現実かどうかとか、正気かどうかとかも、かなり親切にわかりやすい。
一般社会とはかけ離れた思想と秩序で営まれる村、そのシステムも村人が折に触れきちんと説明してくれるので、何事かが起こっても「ここはこういうところなんだな」で納得してしまいました。
あと、自分の無知&鈍感で、怖がるポイントを逃したな、というところがありました。
ジョシュが殴られて倒れた後の「音」。全然なんだかわかんなかったけど、わかった人にはものすごく怖いポイントだったらしい。
もう一つは「血のワシ」。知らなかったので、サイモンが吊るされてるのは分かったけど、これはいったいどういう状態?ってなって、巻き戻して見直してもわからなかったという。「皮を剥がされたのかな?」ぐらいは思ったけど、わからないと怖くないもんですね・・・
気になったのは、ドラッグについてで。
村に行く途中休憩の場所で、「一休みしてお茶でも」的な気軽さでドラッグが配られるのが、「え~、外国ではこういうもんなの?」みたいな、でもダニーはちょっと戸惑ってたしなぁ、とか、ちょっと混乱しました。
結局、村ではことあるごとにドラッグ。
だから、この村は確かに村独自のシステムで安定してるかもしれないけど、根源的にはドラッグに支配されてる狂気の村ってことなのかもしれないなと思いました。そう思うと、監督の「ダニーは狂気に堕ちた者だけが味わえる喜びに屈した。ダニーは自己を完全に失い、ついに自由を得た。」と言う言葉も腑に落ちるなあと。
ダニーの孤独感って、よくわかるんです。彼女には精神的に不安定になる理由がちゃんとある。だけど周囲はそれを全く理解せず、メンヘラでメンドクサイ女、ぐらいにしか思ってない。
ダニー自身も、周りに頼りすぎちゃいけないと思って自分を抑えることで、さらに精神的に不安定になる。
そういう人間に一番必要なのは、まず共感すること、そういう人がいてくれること、というのはわかるんだけど・・・(村では他人の痛みや苦しみに対して、村人が共鳴行動を起こす)
最後にクリスチャンが燃やされたとき、始めは泣きそうな顔だったダニーが最後に微笑んだのは、周囲の人々が泣き叫び苦しむことで、それはクリスチャンの痛み苦しみと同時にダニーの苦しみも共有することになって、ダニーは解放されたんだろうなとは思ったんだけども・・・ただ、監督が「狂気に堕ちた者だけが味わえる喜びに屈した」「自己を完全に失い」って言ってるように、とてもハッピーエンドとは思えませんでした。
蛇足だけど、30年ぐらい前にダニーと似たような状態になったことがあり、自己啓発セミナーに入る寸前まで行ったことがあったことを思い出して、ちょっとゾッとしました。
オウム真理教なんかもあったわけだし・・・実はとても現実的なホラーかもしれないですね。
こういういろいろ考えてしまう映画って好き。
久しぶりにすごく満足感のあった映画でした。
そうそう、びっくりだったことが一つ。
ダニーたちが村で最初に経験するエグイ儀式で崖から落ちる老人が、ビョルン・アンドレセンでした!
あの「ベニスに死す」の伝説の美少年、ずっと俳優やってたのね・・・
最近日本でも大流行りの「北欧風」の魅力満載の、明るくて美しいホラー映画。
ホラーとしてはかなり親切。これから何が起こるか、ほぼわかります(^_^;)。
現実かどうかとか、正気かどうかとかも、かなり親切にわかりやすい。
一般社会とはかけ離れた思想と秩序で営まれる村、そのシステムも村人が折に触れきちんと説明してくれるので、何事かが起こっても「ここはこういうところなんだな」で納得してしまいました。
あと、自分の無知&鈍感で、怖がるポイントを逃したな、というところがありました。
ジョシュが殴られて倒れた後の「音」。全然なんだかわかんなかったけど、わかった人にはものすごく怖いポイントだったらしい。
もう一つは「血のワシ」。知らなかったので、サイモンが吊るされてるのは分かったけど、これはいったいどういう状態?ってなって、巻き戻して見直してもわからなかったという。「皮を剥がされたのかな?」ぐらいは思ったけど、わからないと怖くないもんですね・・・
気になったのは、ドラッグについてで。
村に行く途中休憩の場所で、「一休みしてお茶でも」的な気軽さでドラッグが配られるのが、「え~、外国ではこういうもんなの?」みたいな、でもダニーはちょっと戸惑ってたしなぁ、とか、ちょっと混乱しました。
結局、村ではことあるごとにドラッグ。
だから、この村は確かに村独自のシステムで安定してるかもしれないけど、根源的にはドラッグに支配されてる狂気の村ってことなのかもしれないなと思いました。そう思うと、監督の「ダニーは狂気に堕ちた者だけが味わえる喜びに屈した。ダニーは自己を完全に失い、ついに自由を得た。」と言う言葉も腑に落ちるなあと。
ダニーの孤独感って、よくわかるんです。彼女には精神的に不安定になる理由がちゃんとある。だけど周囲はそれを全く理解せず、メンヘラでメンドクサイ女、ぐらいにしか思ってない。
ダニー自身も、周りに頼りすぎちゃいけないと思って自分を抑えることで、さらに精神的に不安定になる。
そういう人間に一番必要なのは、まず共感すること、そういう人がいてくれること、というのはわかるんだけど・・・(村では他人の痛みや苦しみに対して、村人が共鳴行動を起こす)
最後にクリスチャンが燃やされたとき、始めは泣きそうな顔だったダニーが最後に微笑んだのは、周囲の人々が泣き叫び苦しむことで、それはクリスチャンの痛み苦しみと同時にダニーの苦しみも共有することになって、ダニーは解放されたんだろうなとは思ったんだけども・・・ただ、監督が「狂気に堕ちた者だけが味わえる喜びに屈した」「自己を完全に失い」って言ってるように、とてもハッピーエンドとは思えませんでした。
蛇足だけど、30年ぐらい前にダニーと似たような状態になったことがあり、自己啓発セミナーに入る寸前まで行ったことがあったことを思い出して、ちょっとゾッとしました。
オウム真理教なんかもあったわけだし・・・実はとても現実的なホラーかもしれないですね。
こういういろいろ考えてしまう映画って好き。
久しぶりにすごく満足感のあった映画でした。
そうそう、びっくりだったことが一つ。
ダニーたちが村で最初に経験するエグイ儀式で崖から落ちる老人が、ビョルン・アンドレセンでした!
あの「ベニスに死す」の伝説の美少年、ずっと俳優やってたのね・・・
ライブビューイングって、カテゴリーを「舞台」にするか「映画」にするかで迷う~。まあ、どっちでもいいっちゃいいんだけど(^_^;)
どうしても見たかったけど、どうやってもチケットが取れなかった公演、ライブビューイングで観てきました。
小池修一郎センセイの新作ミュージカル。
傑作です!
元は有名なギャング映画。
裏街道をひた走る男たちが主役。
悪い男たちを、上品に、けれどワイルドに、そしてチャーミングに描くイケコ先生は、やっぱり本当に宝塚が好きで、なにが宝塚の魅力なのかをとてもよくわかっていらっしゃる方なんだなぁと。
そして、ここまでの完成度は、今の雪組だからこそ。
少年時代から50代までを演じ分けるトップの望海風斗、2番手の彩風咲奈、トップ娘役の真彩希帆らの確かな演技。
観客を物語世界に引き付けて離さない確かな歌。
宝塚歌劇で受け継がれていくであろう作品がまた一つ生まれた、と思っていいのではないでしょうか。
ここ数年のイケコ作品「ポーの一族」や「るろうに剣心」は、その時のトップの個性があったからこそ、という側面があったけど、今回の「ONCE・・」は宝塚男役の持つ普遍的な魅力を最大限に活かした作品、と言えるんじゃないでしょうか。
だからきっと、数年後には別の組で再演があるのでは、と思います。
次にヌードルスが似合いそうなのは誰だろう?
今回は大劇場千秋楽だったので、もう一回、東京公演の千秋楽(のライブビューイング)を見ることができるのが楽しみです。
ところで、今日は節分でした。
我が家でも、恵方巻とイワシとけんちん汁が夕飯のメニューでしたが・・・
ライブビューイングで浮かれた頭で買い物をして帰ったら、あろうことか豆を買うのを忘れていて、しかも、恵方巻を食べ終わって夕食もほぼ終わり、というころに「あれっ?」って感じで思い出しました。
節分に豆を忘れるなんて・・・・・
明日、売れ残りを買ってくるよ、と言ったものの、子どもたちから「それじゃ意味ないんじゃない?」と突っ込まれ・・・そうだよね・・・ショボン
お正月がグダグダだったから、やっぱり今年はあんまり良くない年なのかも・・・
どうしても見たかったけど、どうやってもチケットが取れなかった公演、ライブビューイングで観てきました。
小池修一郎センセイの新作ミュージカル。
傑作です!
元は有名なギャング映画。
裏街道をひた走る男たちが主役。
悪い男たちを、上品に、けれどワイルドに、そしてチャーミングに描くイケコ先生は、やっぱり本当に宝塚が好きで、なにが宝塚の魅力なのかをとてもよくわかっていらっしゃる方なんだなぁと。
そして、ここまでの完成度は、今の雪組だからこそ。
少年時代から50代までを演じ分けるトップの望海風斗、2番手の彩風咲奈、トップ娘役の真彩希帆らの確かな演技。
観客を物語世界に引き付けて離さない確かな歌。
宝塚歌劇で受け継がれていくであろう作品がまた一つ生まれた、と思っていいのではないでしょうか。
ここ数年のイケコ作品「ポーの一族」や「るろうに剣心」は、その時のトップの個性があったからこそ、という側面があったけど、今回の「ONCE・・」は宝塚男役の持つ普遍的な魅力を最大限に活かした作品、と言えるんじゃないでしょうか。
だからきっと、数年後には別の組で再演があるのでは、と思います。
次にヌードルスが似合いそうなのは誰だろう?
今回は大劇場千秋楽だったので、もう一回、東京公演の千秋楽(のライブビューイング)を見ることができるのが楽しみです。
ところで、今日は節分でした。
我が家でも、恵方巻とイワシとけんちん汁が夕飯のメニューでしたが・・・
ライブビューイングで浮かれた頭で買い物をして帰ったら、あろうことか豆を買うのを忘れていて、しかも、恵方巻を食べ終わって夕食もほぼ終わり、というころに「あれっ?」って感じで思い出しました。
節分に豆を忘れるなんて・・・・・
明日、売れ残りを買ってくるよ、と言ったものの、子どもたちから「それじゃ意味ないんじゃない?」と突っ込まれ・・・そうだよね・・・ショボン
お正月がグダグダだったから、やっぱり今年はあんまり良くない年なのかも・・・
公開からまだ1週間だというのに、近所の映画館では上映が1日5~6回から3回に減っていたので、これは早めに行かないと行きそびれるのでは、と少々慌てて娘と行ってきました。
観て良かった・・・・すごいよ、字幕版!
なんだろうこれは、吹き替え版で1回見てて流れがわかってたからなのか、なんかもう、なんの違和感もなく没頭できて、1回目の時には感じなかった深い感動が・・・。
終演後、娘と「とりあえずサントラ!」って売店に駆け込んでサントラ買って、「なんで?なんで?」と首をかしげながら帰ってきました。
う~ん、ホントになんでだろう・・・
もうとにかく、めっちゃ良かったです。
吹替えだと、中の人(声の人)の顔が見えちゃうっていうのも良くないのかも。
でもやっぱり、それ以前に歌が自然なのかな~。英語で聞く方が断然、すんなり耳に入ってくる感じがしたので。
そもそも、壮大な詩の朗読、みたいな作品だから、歌は音楽として聴きながら、字幕で歌詞(詩)を読むほうが、この映画については見方として合ってるような気がしました。
見始めてすぐ、前回とは全然違う感触に驚きながら「これは、もう一度吹替え版を見てみないと」と思ったのでしたが、見終わった今は、字幕でもう一度観たい!と思っています。
一度見て「なんじゃ、こりゃ」と思った人も、2度、3度と観る機会があれば、この世界に魅了されていくんじゃないかしら。
やっぱりこの映画、駄作なんかじゃない。素晴らしいミュージカル映画になってると思います。
観て良かった・・・・すごいよ、字幕版!
なんだろうこれは、吹き替え版で1回見てて流れがわかってたからなのか、なんかもう、なんの違和感もなく没頭できて、1回目の時には感じなかった深い感動が・・・。
終演後、娘と「とりあえずサントラ!」って売店に駆け込んでサントラ買って、「なんで?なんで?」と首をかしげながら帰ってきました。
う~ん、ホントになんでだろう・・・
もうとにかく、めっちゃ良かったです。
吹替えだと、中の人(声の人)の顔が見えちゃうっていうのも良くないのかも。
でもやっぱり、それ以前に歌が自然なのかな~。英語で聞く方が断然、すんなり耳に入ってくる感じがしたので。
そもそも、壮大な詩の朗読、みたいな作品だから、歌は音楽として聴きながら、字幕で歌詞(詩)を読むほうが、この映画については見方として合ってるような気がしました。
見始めてすぐ、前回とは全然違う感触に驚きながら「これは、もう一度吹替え版を見てみないと」と思ったのでしたが、見終わった今は、字幕でもう一度観たい!と思っています。
一度見て「なんじゃ、こりゃ」と思った人も、2度、3度と観る機会があれば、この世界に魅了されていくんじゃないかしら。
やっぱりこの映画、駄作なんかじゃない。素晴らしいミュージカル映画になってると思います。
海外で散々な評価を受けてる映画「Cats」、さっそく観てきました。
感想は・・・
う~ん、なるほど~、確かにこれは微妙だ・・・・
と言っても、聞いていたような「人間が猫の扮装をしていることへの違和感」ではなく。
まずなによりも、元々の舞台版ミュージカルを全く知らない人が観たら、主人公が人間に捨てられた猫、という以外、最初から最後までなんにもわからないのではないかと・・・
楽曲も意外と地味。時代もあるのかな。日本初演は37年前か~、めっちゃワクワクして観たのだったけど。舞台の、ナマの臨場感の効果が大きいのかなあ。
野良猫の世界を結構リアルに描写してるのが、逆にあまり美しくない。
内容がファンタジーなんだから、セットも衣裳ももっとファンタジーで良かったのでは?
踊りが、ストリートダンスやタップダンスもあるにせよ、基本クラシックバレエで、それも今のミュージカルに馴染んでる人や、そもそもミュージカルを観たことない人には違和感なんじゃないかなとか。
私はバレエ大好きだし、皆さん素晴らしい踊りで大満足だったけど。
なんか、全体的に「痒いところに手が届かない」感が強かったです。
個人的には、「ラムタムタガーが違う・・・」
まあこれは、イケメンの基準が日本とアメリカでは対極ぐらいに違うから仕方ないんだけど・・・
主人公の白猫ちゃんがめっちゃ可愛い!
ラストの「猫は犬ではない~」の時のツンとした表情とか、ネコそのもの!
今回は吹替えで観ました。
字幕版も観る予定です。
感想は・・・
う~ん、なるほど~、確かにこれは微妙だ・・・・
と言っても、聞いていたような「人間が猫の扮装をしていることへの違和感」ではなく。
まずなによりも、元々の舞台版ミュージカルを全く知らない人が観たら、主人公が人間に捨てられた猫、という以外、最初から最後までなんにもわからないのではないかと・・・
楽曲も意外と地味。時代もあるのかな。日本初演は37年前か~、めっちゃワクワクして観たのだったけど。舞台の、ナマの臨場感の効果が大きいのかなあ。
野良猫の世界を結構リアルに描写してるのが、逆にあまり美しくない。
内容がファンタジーなんだから、セットも衣裳ももっとファンタジーで良かったのでは?
踊りが、ストリートダンスやタップダンスもあるにせよ、基本クラシックバレエで、それも今のミュージカルに馴染んでる人や、そもそもミュージカルを観たことない人には違和感なんじゃないかなとか。
私はバレエ大好きだし、皆さん素晴らしい踊りで大満足だったけど。
なんか、全体的に「痒いところに手が届かない」感が強かったです。
個人的には、「ラムタムタガーが違う・・・」
まあこれは、イケメンの基準が日本とアメリカでは対極ぐらいに違うから仕方ないんだけど・・・
主人公の白猫ちゃんがめっちゃ可愛い!
ラストの「猫は犬ではない~」の時のツンとした表情とか、ネコそのもの!
今回は吹替えで観ました。
字幕版も観る予定です。
パラサイト-半地下の家族
2020年1月15日 映画 コメント (2)今日、明日は連休~♪
話題の映画をさっそく観てきました!
いや~、面白いというより、すごい、強烈、圧倒的。
序盤は大体予想通りに進んで、まあ、ここら辺で何事か起こるよね、あんなこととか…ってところからがもう…!あんなことどころじゃない!
ジェットコースターなんだけど、平和な遊園地のようにあっさり終点には着かない。
お金持ちの家のシュールさ。
あとから思うと、とても象徴的な雨。
映像も構図も美しい。
凄惨な展開なのに、呆気に取られながらも笑ってしまうってどういうこと?
コワイよりもオモロイが先に来るってどういうこと?
それなのに最後はもう、身体からすべての力が抜けていくような、果てしない絶望感。
どうしたら良かったのかとか、どうするべきなのかとか、そんなことすら考えられないくらいの。
一欠片の救いも残さない監督の潔さに唸った。
テーマ的には「万引き家族」とかに近いのかもしれないけど、アプローチが全く違う。
日本人って大人しいんだな、怒らないんだな、自分で抱え込むことが正しいと思っちゃってるんだなと、なんかそういう国民性みたいなのをすごく感じた。
「万引き家族」もカンヌでパルムドールとってて、それはそれで日本人の情緒が理解されたんだと思うんだけど、
この映画からはそんなフワッとしたものではなくて、表裏一体になった悲しみと怒りがはっきり感じられた。みんな善良な人間なのに、それなのにこんなことになってしまうのは、これはなんだ!なんなんだ!みたいな、外側に向かって訴えかけるような、そんな力を。
韓国映画は、今までいろいろ面白そうと思っても、基本グロい痛いって聞いてたから避けてきたんだけど、
でも、これはそれほどでもなさそうだったので行けたのだけど、ここからハマりそう。
「オールドボーイ」とか「グエムル」とか「新感染」とか、見てみたかったんだよね。勇気を出して観てみようかなと思う。
話題の映画をさっそく観てきました!
いや~、面白いというより、すごい、強烈、圧倒的。
序盤は大体予想通りに進んで、まあ、ここら辺で何事か起こるよね、あんなこととか…ってところからがもう…!あんなことどころじゃない!
ジェットコースターなんだけど、平和な遊園地のようにあっさり終点には着かない。
お金持ちの家のシュールさ。
あとから思うと、とても象徴的な雨。
映像も構図も美しい。
凄惨な展開なのに、呆気に取られながらも笑ってしまうってどういうこと?
コワイよりもオモロイが先に来るってどういうこと?
それなのに最後はもう、身体からすべての力が抜けていくような、果てしない絶望感。
どうしたら良かったのかとか、どうするべきなのかとか、そんなことすら考えられないくらいの。
一欠片の救いも残さない監督の潔さに唸った。
テーマ的には「万引き家族」とかに近いのかもしれないけど、アプローチが全く違う。
日本人って大人しいんだな、怒らないんだな、自分で抱え込むことが正しいと思っちゃってるんだなと、なんかそういう国民性みたいなのをすごく感じた。
「万引き家族」もカンヌでパルムドールとってて、それはそれで日本人の情緒が理解されたんだと思うんだけど、
この映画からはそんなフワッとしたものではなくて、表裏一体になった悲しみと怒りがはっきり感じられた。みんな善良な人間なのに、それなのにこんなことになってしまうのは、これはなんだ!なんなんだ!みたいな、外側に向かって訴えかけるような、そんな力を。
韓国映画は、今までいろいろ面白そうと思っても、基本グロい痛いって聞いてたから避けてきたんだけど、
でも、これはそれほどでもなさそうだったので行けたのだけど、ここからハマりそう。
「オールドボーイ」とか「グエムル」とか「新感染」とか、見てみたかったんだよね。勇気を出して観てみようかなと思う。
カイジ ファイナルゲーム(ネタバレ)
2020年1月12日 映画 コメント (2)
ただただ、福士蒼汰くんを見るために観に行った映画。
以前からの「カイジ」ファンにはかなり不評らしいけど、今までを知らない強みもあって、面白く観ました。
映画館は大きめのシアターが若者でいっぱいでした。
うちの地域では今日が成人式だったので、そのせいもあったかもしれないけど。
とりあえず、福士蒼汰には満足。とても良かった。
で、映画の方は、今回はオリジナルらしくて、原作者が監修しているらしいんだけど、今の政府へのアイロニーなんかも見えちゃって、エンタメ性よりも大人としての「今、言いたいこと」の方が目立っちゃってる感じがしました。
ってところから始まる、その設定が妙にリアル。
今までがどうだったのかわからないけど、今回はカイジは社会悪に立ち向かうためにゲームに挑むみたいな感じで、とても勝ち目がなさそうなゲームにどうやって勝ったのかっていうのも、観客をハラハラさせながら見せるのではなく、わりとさらっと勝った結果を見せてからその手の内をセリフで説明するっていう、ある意味とても分かりやすい、ストレスのない展開。
で、最後は「今の日本を立て直すには生産性の無い弱者を切り捨てることが必要なんだ」っていう総理大臣第一秘書(が、福士蒼汰くん)と、「人はみんなどう生きるかは自由だ」(的な・・・うろ覚え(^_^;))っていうカイジとが対決してカイジが勝つ、みたいな。
カイジって、基本クズ野郎らしいので、そんな人が妙に立派な事言っちゃうんで、前々からのファンには「こんなの、カイジじゃない!」的に不評だったようなんだけど、原作者はこれ、言いたかったんだろうなーと、大人目線ではすごくそれを感じました。
福士蒼汰くんはラスボス的な役どころなんだけど、その前にカイジ=藤原竜也がゲームで対決するのが吉田鋼太郎。
この二人が声を張り上げてやりあうんだけど、二人とも声が枯れっ枯れで、おそらく何テイクも撮ったんだろうなちょっと舞台裏を想像してしまいました。
新田真剣佑が「ポーカーフェイスの大金持ちの秘書」の役なんだけど、キャステイングが蒼汰くんと逆にならなくてホントに良かったと思ってしまった。
今までのイメージからだと逆だろうなと思うので、よくぞこのキャストで決まったものだなと。
今回、映画自体の評価は低くても、福士蒼汰くんは評価されているようなので、この役が次へのステップアップに繋がったらいいな~。
以前からの「カイジ」ファンにはかなり不評らしいけど、今までを知らない強みもあって、面白く観ました。
映画館は大きめのシアターが若者でいっぱいでした。
うちの地域では今日が成人式だったので、そのせいもあったかもしれないけど。
とりあえず、福士蒼汰には満足。とても良かった。
で、映画の方は、今回はオリジナルらしくて、原作者が監修しているらしいんだけど、今の政府へのアイロニーなんかも見えちゃって、エンタメ性よりも大人としての「今、言いたいこと」の方が目立っちゃってる感じがしました。
2020年、国を挙げて盛大に開かれた東京オリンピックの終了を機に、この国の景気は恐ろしい速さで失速していった。
今この国では、金を持つ強者だけが生き残り、金のない弱者は簡単に踏みつぶされ、身を寄せ合うことで何とか今を生きていた―。(公式サイトより)
ってところから始まる、その設定が妙にリアル。
今までがどうだったのかわからないけど、今回はカイジは社会悪に立ち向かうためにゲームに挑むみたいな感じで、とても勝ち目がなさそうなゲームにどうやって勝ったのかっていうのも、観客をハラハラさせながら見せるのではなく、わりとさらっと勝った結果を見せてからその手の内をセリフで説明するっていう、ある意味とても分かりやすい、ストレスのない展開。
で、最後は「今の日本を立て直すには生産性の無い弱者を切り捨てることが必要なんだ」っていう総理大臣第一秘書(が、福士蒼汰くん)と、「人はみんなどう生きるかは自由だ」(的な・・・うろ覚え(^_^;))っていうカイジとが対決してカイジが勝つ、みたいな。
カイジって、基本クズ野郎らしいので、そんな人が妙に立派な事言っちゃうんで、前々からのファンには「こんなの、カイジじゃない!」的に不評だったようなんだけど、原作者はこれ、言いたかったんだろうなーと、大人目線ではすごくそれを感じました。
福士蒼汰くんはラスボス的な役どころなんだけど、その前にカイジ=藤原竜也がゲームで対決するのが吉田鋼太郎。
この二人が声を張り上げてやりあうんだけど、二人とも声が枯れっ枯れで、おそらく何テイクも撮ったんだろうなちょっと舞台裏を想像してしまいました。
新田真剣佑が「ポーカーフェイスの大金持ちの秘書」の役なんだけど、キャステイングが蒼汰くんと逆にならなくてホントに良かったと思ってしまった。
今までのイメージからだと逆だろうなと思うので、よくぞこのキャストで決まったものだなと。
今回、映画自体の評価は低くても、福士蒼汰くんは評価されているようなので、この役が次へのステップアップに繋がったらいいな~。
完全に「男は蚊帳の外」な物語。なんじゃ、こりゃ。
自分のアイデンティティに悩むエルサ、それを支えサポートするアナ。
男(クリストフ)はプロポーズのことしか考えてなくて、肝心な時にはいない。
そして、その悩む姿はお笑いネタとして描かれる。
これ、男性は怒ってもいいんじゃない?
いや、わかるのよ?女にとって、結婚なんて人生の付帯事項だってことは。
男は「種を繋げていく本能から解放されない、哀れな生き物」って感じ?
世界のディズニーの描くこの構図が、今の最先端の感覚なんだろうか。
女はどこまで強くなるんだろう。
男はどこまで優しくなっていくんだろう。
そのうち本当に、性別なんていう概念自体がなくなる時代が来るのかもしれない。
いやー、なんか、人類の進化の一過程を見たような気になる映画でした(大げさ)
とはいえ、ビジュアルも音楽もこれ以上は望むべくもない素晴らしさ。
クリストフのソロシーンも、私のような年代にこそストレートにツボを突いてくるもので、大いに笑わせていただきました。
オラフの存在が貴重。このゆるキャラがどれだけ作品を締めてくれていることか。
声も全く違和感なく、むしろピエール瀧はどんなだったっけ?と思ってしまいました。
実は、吹き替え版ですでに2度見てます。主に歌がどんなふうに違うのかという興味から、字幕版も観てみたい。
もろもろ、わかっていても、おそらく何度見ても飽きることのない作品でしょう。
いやー、ディズニーはスゴイ。それに尽きる。
自分のアイデンティティに悩むエルサ、それを支えサポートするアナ。
男(クリストフ)はプロポーズのことしか考えてなくて、肝心な時にはいない。
そして、その悩む姿はお笑いネタとして描かれる。
これ、男性は怒ってもいいんじゃない?
いや、わかるのよ?女にとって、結婚なんて人生の付帯事項だってことは。
男は「種を繋げていく本能から解放されない、哀れな生き物」って感じ?
世界のディズニーの描くこの構図が、今の最先端の感覚なんだろうか。
女はどこまで強くなるんだろう。
男はどこまで優しくなっていくんだろう。
そのうち本当に、性別なんていう概念自体がなくなる時代が来るのかもしれない。
いやー、なんか、人類の進化の一過程を見たような気になる映画でした(大げさ)
とはいえ、ビジュアルも音楽もこれ以上は望むべくもない素晴らしさ。
クリストフのソロシーンも、私のような年代にこそストレートにツボを突いてくるもので、大いに笑わせていただきました。
オラフの存在が貴重。このゆるキャラがどれだけ作品を締めてくれていることか。
声も全く違和感なく、むしろピエール瀧はどんなだったっけ?と思ってしまいました。
実は、吹き替え版ですでに2度見てます。主に歌がどんなふうに違うのかという興味から、字幕版も観てみたい。
もろもろ、わかっていても、おそらく何度見ても飽きることのない作品でしょう。
いやー、ディズニーはスゴイ。それに尽きる。