「踊る」「アッコちゃん」
「踊る」「アッコちゃん」
今日明日と久しぶりの2連休。

最近お疲れ気味で、休みが1日だけだと家から出る気力もなかったんだけど、ようやく連休が回ってきたので気合を入れて映画2本、観てきました。

まずは「ひみつのアッコちゃん」
予告で見た岡田将生の水も滴るイケメンぶりと、綾瀬はるかのかわいらしさに目を奪われ、どんな内容でも絶対に観に行きたいと思ってました。

いや~、よかった~\(^o^)/

誰もが知る「ひみつのアッコちゃん」とはいえ、それが「映画になった」と言うだけではどんな内容なのか想像がつかないだけに、食わず嫌いで見ない人も多いのではないかと思うと心底「もったいない」と思います。
とにかく、脚本がしっかりできてる。
それで、ちゃんと「実写マンガ」になってる。
役者陣がみんな上手い!
そしてなにより、主役の二人が素晴らしい!!!

岡田将生は「悪人」も「告白」も「重力ピエロ」も「プリンセス・トヨトミ」も見てるし、そうそう今は大河ドラマにも出てるのに、今回みたいにただひたすら「カッコイイ~」なんて思ったことはなかった。今回の岡田将生はその「ただひたすらカッコイイ」なんです。どっからどう見ても完璧なイケメンで、まさに「マンガに出てくる王子様」そのまま。

綾瀬はるかもすごい。今回はじめて、この人は天才だと思いました。
11歳のアッコちゃんが変身した22歳のアッコちゃんを演じるわけです。ちゃんとそのアッコちゃんに見える、っていうか、そういう風にしか見えない。
脚本も緻密なんだろうけど、やっぱりそれを演じる役者の力量が試される役だと思いました。

今日は映画館が「レディスデー」で女性の割合が多くて、アッコちゃんの失敗に「あぁ~、やっちゃったね~」なんて声が出たり、笑えるシーンでの笑い声が多かったりと、客席が「茶の間でテレビ観てる」的な雰囲気だったのですが、シリアスな映画だったら許し難いようなそういうことも、今日の映画では肩の力を抜いて楽しめる効果が大きかったと感じました。

笑いあり、ハラハラドキドキあり、胸キュンありで、とにかく、楽しめる映画です、オススメです!


そしてもう1本は「踊る大捜査線 THE FINAL」

テレビで「THE LAST TV」を観て、映画2作目の海外バージョン見て、動画で今作の完成披露試写会の様子観て、カンペキにフジの思うつぼにハマり観に行きました。
テレビシリーズの最初から観てきているので、やっぱりこれでオーラスかと思うと観ておきたくなっちゃって。

そんなファンの心を知ってか知らずか、映画はのっけからツボ押されまくりなオープニングで、タイトルロゴがバーーーーーンと出た時には早くも涙腺が緩みそうに。

ストーリー的に、1作目から2作目、3作目と面白さという意味では下降線だった感が無きにしも非ずでしたが、さすがに今作は作る側の気持ちが入っているのが伝わってくるものだったと感じました。
まあ、つっこみどころもないわけではありませんでしたが・・・(^_^;)

ただ、このシリーズに関してはもう、ストーリーは二の次、「湾岸署」のあるこの世界観が好きで観てきたので、本庁のあの不気味な会議室とかカエル急便とかが出てきた時点で、自分的にはもう満足という感じなのです。
それでも、今作のストーリーでの、事の顛末のつけ方に、このシリーズをずっとやってきた製作側の「筋の通し方」みたいなのを感じることができたのはよかったと思いました。

終わってしまうのは本当に寂しいですが、引き際っていうのも大事ですしね。


そんな映画三昧の連休初日、久しぶりに快い疲労感で良く眠れそうです。

面白いよ!

2012年6月18日 映画
面白いよ!
「愛と誠」観てきました!

「歌ったり踊ったりするらしい」というウワサで人々の足が遠のいてる感がありますが、みんな、恐れずに観に行こうよ!面白いよ!っていうか、凄いよ!

30年ぐらい前に「蒲田行進曲」という映画を観た時に「ジェットコースターに乗ってるみたいな映画だったな~!」と思ったことがありますが、それに似てます。
観終わった瞬間に、軽い疲労感というか「はぁ~」っていう脱力感があって、それが心地よかったです。

一言で言うと「壮大なコント」みたいな映画。
なんだけど、コントだけでは終わってないところが、映画の映画たるところというか。

とことん娯楽を追求している三池監督の姿勢には脱帽です。
そして、これをやりきった俳優陣にもブラヴォーの拍手を!

歌のシーンもいいよ!
ちゃんと歌える俳優をキャスティングしているし、振付も徹底しているので楽しめます。

私は嫌がる息子を連れて行ったのですわ。
というのも、最近仕事のシフトの関係でレディスデーとかに行けなくて、ちょっと安くなるレイトショーで観たかったので、「夜遅くなるのがちょっとコワイから一緒に来てよぅ、夕飯オゴるからさぁ」と言って。
その息子が一番嫌がっていた歌のシーンを、観終わってから「歌のシーンが以外と良かった。もっとあってもよかったよね」と言っていたくらいですから!
あんなに嫌がってたのに、帰りは結構熱く語り合いながら帰ってきました(*^_^*)

こういう映画がもっと世間に受け入れられて評価されてもいいと思うなあ。

たまにはバカになって楽しむのもいいよ!

そういえばカンヌでも上映された(これからされる?)らしいけど、どんな風に観られるのか興味深々です。



休まなくてもGW

2012年5月6日 映画
GWは結婚記念日。27回目。
今年は珍しく夫と二人して休みだったので、映画を見に行った。
・・・・とはいっても「結婚記念日だから~」とかいうわけではないし、娘も一緒だったけど。

「テルマエ・ロマエ」
大真面目に作っていてよかった。
作る人たちの熱意が感じられたよ!
阿部ちゃんのルシウスは、原作のくそまじめなルシウスを的確に演じていてブラヴォーだった。
先に見ていた息子が「ある意味、男の裸を見る映画」と行っていたのだが、確かに。
女子はほぼ上戸彩しか出てこない。
けど、この上戸彩がかわいくて、砂漠のオアシスのよう。
秀逸はやっぱり、お花畑のシーンかな。
ここはあの「のだめカンタービレ」の監督ならではって感じのシーンだけど、素直に笑えてよかった。

GWはこの日以外はほとんど仕事だったけど、仕事してたらしてるなりにGWを感じることができて面白い。
例えば、子どもの日以前は、図書カードが売れる売れる。
絵本を「プレゼント用に包んで」っていうのも多かったけど、それ以上に「子どもの日に図書カードを」と言ってくるおじいちゃんおばあちゃんが多くて「へぇ~」だった。
で、GW最終日の今日・・・・・なんてヒマなの!
もう、みんな家でぐったりしてるねの~っていうのがよくわかる。
今日ほど1日が長かったのは、今の仕事についてはじめてぐらいだった。

さて、休みの終わった今月は、息子の帰郷を迎える準備いろいろ。
万端整えて、体調も整えて、6月から心身ともにきれいさっぱり切り替えたい。
映画「わが母の記」
良い映画でした~。
小説の持つ、そこはかとなくコミカルな感じとか、全編を貫く淡々とした美しさっていうのがきちんと出されてました。

昭和の時代の生活や、日本の美しい情景の映像は、色調も抑えられていて見ていてとても癒されます。
ものすごく質の良い「日本映画」って感じがしました。

井上靖が作家として成功してからのことなので、生活が豊かです。
その描写が、自分が子どもの頃憧れた「お嬢様の生活」のイメージと重なって、そういう部分にはうっとりしながら観ました。

キャストも贅沢。
役所広司、見事です。私はこの映画を見ようと思った理由の一つに、このポスターの役所さんの顔に惹かれたっていうのがあります。
井上靖という作家は、私が小説を読み始めた頃夢中になった作家でちょっと思い入れもあって。この顔、井上靖氏と顔立ちは全然違うのに「あ~、井上靖だ・・・」って思っちゃって。動いている井上靖が見たい、という思いがありました。
その点でまず、大満足でした。

宮崎あおいも、上手いですね~。みつあみのセーラー服姿から始まるんですけど、メイクとかずっと、ほとんどしていないのに、表情やしぐさで少しずつ大人になって行く過程は見事でした。

そのほかの主要キャストのみなさんも、みんな素晴らしいです。

樹木希林さんはもう、いわずもがなで。
このおばあちゃんは、義母に重なりました。表情とかもそうですが、人生も、昔の女性はたくさんのことを諦めて我慢して生きてきてるんだなあ・・・という、そういう「人生が見えてくる」感じが、すごいなあ・・・と。

結構笑えます。
自分の親の事とかと比べてしまったりして、辛くなるかなとも思ってたのですが、全然そんなことはなく。

映画館はすごく混んでたけど、これは年配の人がまばらに観てる感じで、ちょっと残念でした。
確かに、若い人には退屈かも。
でも、日本映画として、今後語り継がれる名作になると思います。
ドラゴンタトゥーの女
一言で言うと、(語弊があるかもしれないけど)いい映画だった。

「SEVEN」の監督だからグロもあるし、R15は甘いんじゃないかと思うようなエロもある。

けど。

美しさも切なさも、そしてまたまた語弊があるかもしれないけど、品もある作品だと思った。

そして、徹頭徹尾スキがない。
(唐突だけど)吉井和哉がThe Yellow Monkeyやってる頃、ライブに来る客に対して「お腹一杯に満足させるんじゃなく、心にちょっとしたひっかき傷をつけて帰したい」的なことをよく言っていたんだけども、まさにそれ。
最後の最後まで、映像が終わった後まで観た人の心を引っ張る。
長い映画なのに、観終わって「もっとみせて」と思う。

音楽はまたしてもトレント・レズナーとアッティカス・ロスのコンビ、のっけから引っ張り込まれるし、最後の最後までしみじみさせられて、帰宅して即、amazonポチったわ。

ルーニー・マーラー、いろんな意味で、テラ魅力的。
この映画を観て彼女にホレない人がいるだろうかと思う。
昨年10月1日、2日にロンドン・ロイヤルアルバートホールで行われた「オペラ座の怪人25周年記念公演」。
欧州では衛星生中継され、日本では10月下旬ごろからパブリックシアター形式で映画館上映が始まりました。

しかしながら。

私はこの作品、ずっと食わず嫌いをしておりまして、2005年の映画版以外は見たことがありませんでした。

舞台作品は大好きです。歌舞伎、演劇、音楽を聴きに行くのもロックコンサートも、もちろんミュージカルも、素晴らしい舞台に出あえた時の喜びは何物にも代えがたい。
しかしミュージカルに関して言えばやや臆病な私であります。
なぜなら、そのキモである「歌」。
日本で製作・上演されるミュージカルで「歌」に関して満足させてもらえることはほとんどありません。
なぜ日本ではミュージカル役者が育たないのか。
なんとなく理由はわかる気もするし、それを考えると今後にもあまり期待が持てないのですが・・・。

「オペラ座の怪人」はおそらくものすごく私好みの作品であろうことはわかっていました。曲も、断片的には聴いたことがあり、そのメロディが魅力的なことも知っていました。
だからこそ、失望したくなかったのです。
2005年の映画でも、私のわがままな欲求が満たされることがなかったので、ますます、日本で生の舞台を観ることが怖くなり、ついに今まで(日本初演から数えても23年)どうしても「観に行こう」と言う気になれませんでした。

だから、昨年12月に上京したとき友人に「観に行こうよ!」と誘われても正直乗り気ではありませんでした。
要するにその時はつきあいで、しかたなく観に行ったのです。
しかもこの時、私は一度断っているのです。自分の中にはっきりと「オペラ座の怪人は観たくない」という気持ちがあって、「ちょっと時間が取れないわ」と。
ところがその後、別の予定が変更になったことで「時間が空いたんなら観に行こうよ!」と再度誘われ、断ることができずに観に行った、という、今思えば奇跡のような流れの末に、私はこの作品に出合いました。

もう、神様のお導きとしか思えない!(いや、誘ってくれた友人に感謝感謝感謝の嵐)

映画館で3時間という長丁場でしたが、長いとも思わず、しかし「どうなのかな~」と斜に構えて観はじめた3時間後、全身トリハダ立てて涙を拭いている自分がいました。

こんなに、徹頭徹尾完璧な舞台は観たことがありません。
どんな言葉を持ってきても足りないくらい、素晴らしいです。
歌ってこんなに素晴らしいんだと。歌えるというのはこういうことを言うんだと。
そしてミュージカルというのは歌だけでなく、歌いながら芝居をするものなんですよね。舞台での演技ってよく「芝居臭い」という言葉で揶揄されるけど、特にミュージカルの場合「芝居しながら歌う」という不自然さに慣れるのに時間がかかったりもするんだけど、そういう現象は要するにその舞台の完成度が低いだけなんだと思い知られます。
もうほんとに、どうしてこんなことができる人たちがいるんでしょう。
そしてどうして日本にはこの文化が育たないんでしょう(涙)

映画の上映も、ホントに限られた所でしか行われてなくて、もったいない。
関西では1月に、奈良の大和郡山市という超ローカルなところで1週間限定で上映があり、初日が土曜日だったので家族全員「この日は何があっても休もう!」と気合を入れて観に行ってきました。

このBOXセットは、12月に観た後すぐAmazonで予約、先日届いたので早速鑑賞。
映画館で観たのとはまた違うアングルで編集されているような気がしますが、とにかくその素晴らしさには変わりありません。
本編だけでも腰が抜けそうなのに、さらにすごいのが「25周年記念公演」である故のサプライズ。
本編終演後に作曲家のアンドリュー・ロイド・ウェーバーが出てきて挨拶、その後歴代ファントムが4人登場(+サラ・ブライトマンも)、「The music of the night」を歌うんですが、これがまた・・・!
(サラ・ブライトマンだけはさすがに歌唱力の衰えが見えますが(^_^;))4人が4人、どんだけ~ってくらい上手い!
娘なんかに言わせると「あれだけで2000円の価値はあった」というぐらいで。

しかも、しかもですよ!
映画館での上映は、このサプライズ合唱が終わって紙吹雪が舞い散るところで映像が終わっていたんだけども、製品版では全員が退場するところまできっちり入っていて・・・最後の最後、今回の主役のファントム=ラミン・カリムルーがあいさつした後、クリスティーヌ=シエラ・ボーゲスをお姫様だっこして退場するという、なんかもう別の意味で泣けちゃうシーンが見れるのです。

いつかロンドンに生を観に行きたい・・・
今まで、舞台を観る為に海外まで行きたいなんて思ったことなかったけど、今回初めてそういう野望が芽生えました(笑)

猿の惑星 創世記

2011年10月12日 映画
「猿の惑星」第1作目の衝撃を覚えている身としては、ちょっと興味をそそられて観に行きました。

私はこの映画について、猿の進化が始まるところから、地球の支配層が人間から猿に入れ替わっていって、最終的に地球上に猿社会が築かれるまで、が描かれてるものと勝手に想像していたんです。
この映画のラストシーンが第1作目の冒頭に繋がる(と言っても1作目の冒頭をはっきり覚えているわけではないのですが)、みたい感じなんじゃないかしらん、と。
ところが全然違っていて、もうホントにその「発端」の部分が克明に描かれている、という映画でした。

猿の進化が始まるのは、もういろんなところで書かれているのでネタバレにはならないと思って書きますが、人間のアルツハイマー病の治療薬がきっかけです。
でまあ、それが猿に劇的に効いてしまった、と言う以上に、人間には副作用が出てしまった、というわけでして・・・。
そのあたりの展開は、わりと誰にでも想像がつきそうな月並みな展開なのですが、しかしこの映画においては、そういう「あるある」な展開だからこそリアルで恐ろしい話になっています。

猿が進化していく過程、及び、猿vs人間の戦闘シーン、というのは、もうアメリカ映画の最先端技術を堪能させてくれるもので、そりゃあすごいもんです。見ごたえあります。音楽も迫力あってすごくよかった。

でも、映画の中に描かれる「人間」については、もう徹頭徹尾「エゴ」しか感じられないのです。ウィルがどんなに父親思いだろうと、シーザーを我が子のように思っていようとも、それもまたエゴにしか思えない。
そのあたりは、アメリカの製作側がそれを意識したかどうかはわからないけど、とにかくその人間の果てしないエゴに、今年の日本にはいろんなことがあったこともあって、背筋が冷たくなるようなものを感じました。

なんというか、これまた月並みな言い回しになりますが、人間はもうちょっと謙虚にならねばいけないんじゃないでしょうかねえ・・・・・というのが、今回の映画の感想でした。

ウィルを演じるのはジェームズ・フランコ。なんと、この夏観てきた「127時間」の主役の人だったんですが、観終わってキャスト確認するまで全っ然、わからなかった。
127時間のあの、眉の下がった自信過剰でお気楽な兄ちゃんと、今回の苦悩する研究者、演じ分けるのが役者だけど、それにしてもカンペキ過ぎて唸りました。

あと注目は、「類人猿保護施設」で猿を虐待する若い飼育員をやっているトム・フェルトン。「ハリー・ポッター」でのドラコくんです。
キャラ的にはドラコとちょっと似通ったキャラだけど、でもうまいこと脱却できてるな、と思いました。


※モモさんに秘密追記。



「探偵はBARにいる」、観てきた。

大泉洋って、やっぱりスゴイんだ・・・・
この「やっぱり」が何なのかというと、テレビで見る大泉洋さんって、いつも軽くて、いじられ役で、そのいじられ方も絶妙に上手くて、でもホントは全部演技なんじゃない?実は「素」なんてこれっぽっちも見せてないんじゃない?って思っちゃうような「謎」な部分がある人で、この人ってどういう人なんだろう・・ってずっと思ってた、その答えとしての「やっぱり」です。

映画の中でも、みんなの知ってる「大泉洋」ですが、動いても、脱いでも、すごかった。普段どんなに軽くてもおちゃらけてても、この人は役者として確固たるプライド持ってるからそれができるんだな、ということがビシバシ伝わってきました。

映画は、映画として大変面白かったです。すごく楽しめます。
私は原作は未読ですが、読んでなくてよかった、と思ったくらい。
何の予備知識も持たず、まっさらな気持ちで行けばいくほど楽しめるんじゃないかと思いました。

ハードボイルドです。R12です、念のため。
それだけ書いときます(笑)

シリーズ化、ありでしょう。
私は楽しみにしたいと思います。

いやしかし。
満を持しての主演映画でしたねー。
ブラヴォーです。
ライフ-いのちをつなぐ物語
生き物好きとしてははずせないだろう!ということで、観てきました。

いのちをつなぐ・・・子孫を残していのちをつなぐ、食料を得て命をつなぐ、身を守っていのちをつなぐ・・・生きること=いのちをつなぐこと、であることを強く感じます。
子どもを産まない権利とか言ってる人間ってナニ?みたいな・・・・・
そして、ストレスだの鬱だの自殺だのという問題を抱えている人間というのは、なんと弱くて不幸な生き物なんだろうとも思いました。

いわゆる四足の動物だけではなく、鳥類、魚類、爬虫類両生類、昆虫、植物、とあらゆる生物の「いのちをつなぐ」いとなみが紹介されています。
評判になっているように、「いったいどうやって撮ったの???」というカメラアングルも確かにすごい。

私的に印象に残ったのは、
・冒頭に出てくるアザラシの親子。広大な雪原にたった2匹で、吹雪に耐え、氷の割れ目から海に入っていくのですが、海中からの映像の美しいこと!そして、その姿の孤独なこと・・・

・猛禽類が食べ終わった動物の骨を食料としているなんとかワシ(なんとかカラスだったかな(^_^;)パンフレット買わなかったので名前忘れました)。
骨をくわえて飛び上がり、空中から落として砕いて食べる、という知恵にも感嘆しましたが、もっとびっくりしたことがありました。あまり書くとネタばれになってしまうので・・・興味のある方はぜひ。

・世界最大のトカゲ、コモドオオトカゲの食事。恐ろしいです。私は爬虫類は好きですが、このトカゲは、その昔「エターナルリング」と言うゲームをやった時に恐ろしくて夢にまで見た「リザードマン」というモンスターを思い出し、こんなのが現実にいるんだ・・・と戦慄しました。もちろんその姿だけでなく、狩りの方法が恐ろしいです。人間もやられることがあるようで、熊に喰われるのとどっちがいいか、と訊かれたら熊の方がまだマシ、と思ってしまう恐ろしさです。

あと、虫愛ずるおばさんとしては、ハキリアリの巣の営みが見れたのは感激でした。巣内に農場を持ち、キノコを栽培して子どもを育てるハキリアリ・・・すごいです。

それから、ちょっとかわいくて笑っちゃったのが、フェロモンをまき散らすザトウクジラのメスの様子。でっかい図体を海上でじたばたさせてフェロモンをまき散らすのですが、子どもがひっくり返ってダダこねてるみたいな感じで可愛かったです。

美しさで言えば、ミズダコ。あれ、ホントにあんなに鮮やかな色してるのかな・・・。鮮やかな赤いひだひだに覆われた身体は、ちょっと薔薇の花のような華やかさがありました。

他にもいろいろ、興味深いものばかりでしたが、その中で一つ、どんだけ生き物好きでもこれはダメだーーー(-"-)と思ったものが。

それは・・・ハエ。

食虫花に捉えられるハエの様子がどアップで映るのですが、他の生き物はどこかしら愛らしい部分があるのに(コモドオオトカゲでさえ)、ハエだけは、徹頭徹尾キモイの一言に尽きました。

でも、そんなことがわかったこともまた面白かった。

今回は、たくさんの生き物を広く浅く、という感じでしたが、私としては願わくば、昆虫編、両生類爬虫類編、魚類編、鳥類編、と言う感じで、それぞれの種別に狭く深く見せてもらえるものができてくれたら嬉しいなと・・・(そういう意味で、数年前の「皇帝ペンギン」は大満足なものでした)

でも、昆虫なんかは人気なさそうですよね・・・虫って結構嫌われモノですし・・・でも、生態は動物より面白いと思うんですけどねえ・・・・・

コクリコ坂から

2011年8月13日 映画
観てきました。

映画館はそこそこ混雑してたけど、どうやら「ロック」が人気のようでして、こちらは大人がちらほら、という感じ。

でも確かに、対象年齢高めの、とっても大人向けのアニメ映画です。

まず、ハタチ以下の子供には、どこがおもしろいのかわからないんじゃないかしら・・・

30代の人たちにとってもどうかなあ・・・・

でも、40代以上の年齢の人には、かなり受けるんじゃないかと。

もちろん私もダンナも、とっても満足でした。

この作品は、脚本は宮崎駿氏が手掛けてますが、監督は息子さんの吾朗さん。
前作の「ゲド戦記」に比べて宮崎吾郎監督作品としての色がはっきり出てたと思います。

音楽がまた、今までのジブリ作品とは全然違う雰囲気のものが多いのだけど、すごくよかった。
サントラと、この「歌集」を買おうと思ってます。
宮崎吾郎氏と谷山浩子さんとの共作の挿入歌が何曲かあって、どれもすごくいいのです。

ファンタジー要素がない分、アニメ映画に対してハードルの高かった人にもお勧めです。
読んで、そして観ました。

原作は、三浦しをん。

箱根駅伝は10人で1チーム、その10人をきめ細かく書き分けつつ、一つの物語としてまとめ上げていて、すごい力のある作家さんだなあ、と思いました。

ストーリーがまた、王道だしファンタジーとも思うけど、そう思いつつもあらがえずに惹きこまれてしまい、読後すぐには現実に戻りたくない感がありました。

映画もよかったです。

なんせ長い物語だし主要登場人物が10人もいるから、欲を言ったらキリがないですが、まず役者さんたちがみんな、登場人物のキャラを外していなかったことで、もう私は満足。

特に、ハイジの小出恵介と、走(カケル、と読む)の林遣都は、他の人は考えられないくらいにハマってました。

ハイジは小説で読むと、なんでもできて頼もしくて、優しくて賢くて強い精神力を持った人、なので、映画でそのままやったらどんな人になっちゃうか想像できなかったんだけど・・・小出恵介くんはちゃんとそういう「ハイジ」を演じていて、そしてちゃんとリアルに見せていて、私はぶっちゃけ惚れました。
実際にこういう人がいたとしてもどっか弱い部分とかはあるはずで、この小説や映画でそういう部分を見せる必要がないから描かれてないだけなんだろうけど・・・でも、そういう部分を見せないハイジ、も含めて、この人が一番魅力的でした。
そして、こんな人に導かれて箱根を走れた9人は、なんと幸せなんだろうかと。そんな風にも思いましたね。

そして林遣都くんは、とにかく走りのフォームが素晴らしく美しくて、指導も受けたんだろうけど、映画をリアルに見せるのにものすごく効果大だったと思います。

で、ひとつだけダメ出しするなら、アンカーのハイジの走りに対する演出。
映画的には必要だったんだろうな・・・と理解はしますが、原作読んで感動した人にとってはやっぱりちょっと・・・蛇足だったような気がしました。

連ドラでやって欲しいなあ・・・ハイジと走の役はそのままで・・・映画もよかったけど、やっぱりもう少しじっくり、一人ひとりのドラマを見てみたいです。


ダニー・ボイル監督作品ということで、内容にはちょっと抵抗あったんだけどそこは監督を信じて、観てきました。

信じて正解(^O^)

シンプルな映画です。

だけど、生きることに対する根源的なことがみっちり詰まってて、シンプルだからこそそれがしっかりと伝わってきます。

いつものことながら、映像が素晴らしい。
もうほんと、「映画とはこうあるべき!」とか思っちゃう。

問題のシーンは、覚悟していったせいかそれほどショッキングでもなかったです(^_^;)

今年は、いつもはそれほど興味のないアカデミー賞ノミネート作品をこれで3本見たことになりましたが、毎回レベルの違いに唸ってしまいます。
邦画もすごく良くなってきたけど、こんな風に「完璧だ・・・」と感じてしまうものにはなかなかお目にかかれないですね。

作品賞をとったブラック・スワンとは対極にあるもので、人間の「弱さ」(ブラック・スワン)と「強さ」(127時間)がそれぞれ見事に描かれていると思いました。


サントラ、買ってくればよかった~

と、深く後悔しております。

音楽は大好きな佐橋俊彦氏。

で、ピンと来る方もいるかもしれませんが、そうです、「鹿男」のスタッフによる作品です。
サントラは近々に購入するつもり。


本日公開の「プリンセス・トヨトミ」。
原作を読んだダンナと、未読のワタシで観に行きまして、二人の感想は真っ二つに分かれました(^_^;)


未読の私にとっては、おもしろかった!そして、良かった!
涙までほろりとこぼれてしまいました。
エンディングにも感動して、最後の最後まで良かったです。
リピートしたいです。そしてDVDも買っちゃおうかな~とつぶやいたら、「こんなののDVDなんか買うな!」


・・・と叫んだダンナサマ。
原作を読んで、映画の公開を心待ちにしておりました。
なんせ、先週の休みの日に「映画、行くぞ!」と言うので「え?何観るの?」「プリンセス・トヨトミに決まってるだろう!」「・・・あれ、来週からだよ・・・」「え~?・・・orz」ということがあったくらいです。
そのダンナの感想は「も~う、全然ダメ!」「なんでこんな風にしちゃうかなあ!」


映画観ようと思っている方は、原作を読む前に観ることをお勧めします(^_^;)


こないだ観た「ブラック・スワン」が、母と娘の業を描いているのに対して(それが主題ではないけど)、「プリンセス・トヨトミ」は父と息子の絆がテーマです。
それはもう、はっきりしていて、こんなにも女が蚊帳の外の作品っていうのも珍しいなぁ~と思うくらい。

じゃあなんでタイトルが「プリンセス」なの?って話ですが。
極力ネタバレはしないようにと思うのですが、ここから先はちょっと踏み込んだ話になっちゃうかも。



「プリンセス・トヨトミ」は「守るべきモノの象徴」なのです。トヨトミナニ子ちゃんとかいう女の子が出てくるわけではありません。
CMや予告でバラされてるので「大阪国」というものがある話、ということは周知だと思うのですが、大阪がなぜ「国」でなければいけないのか、という理由、その「国の存在意義」っていうのが、「トヨトミの末裔のプリンセスを守るため」であり、大阪の男子の義務として、父から息子へ代々受け継がれているわけなんです。

でも、具体的に誰がプリンセスなのかっていうことを知っている人はほんの一握りで、本人すら知らない。
だから、大阪の男性が「プリンセスを守るのが大阪国民男子の義務」って思っているのは、完全に意識の問題で。


その設定に・・・ちょっとぞっとするモノを感じてしまいました。
朝ドラの「おひさま」で、「国」という目に見えないものを守るために人が狂って行くところを観ている最中だから、そんな風に結びついちゃったのかもしれないけど・・・

もちろん、プリンセスというのは象徴でありフェイクであり、それは要するに、男子たるもの女子を守るのが使命だっていう「男の美学」の物語だという風に解釈することもできます。
ラストのお好み焼屋のシーンでは、ああ、そういうことなのかなって思わせてくれるんですけど・・・。


で、そんな風に感じながらも「良かったよぉ~(感涙)」と思えたのは、テーマである「父と息子」の世界がきっちり描かれていたことに尽きると思います。


エンターテインメントですが、感動大作です。
原作未読の方にはオススメです!
公開初日がレディスデー!
これは観に行かねば、と行ってきました。

コワかった、キモチ悪かった、でも、すごかった!!!


徹頭徹尾、完璧な映画だと思います。


人格が「裂けていく」のが見えるのです。


そうしてたどり着いた舞台のシーン。


泣けました。泣くシーンじゃないのかもしれないけど、泣けてしまった。



ナタリー・ポートマンにとって、「レオン」を超えて名実ともに代表作となったと思います。




ここでも、母娘の確執というのが、問題要素の一つとして描かれています。


なんつーか・・・・・


自分の経験則で子供を育てちゃいけないんだなっていうか・・・


子供を、特に娘を育てるのって、ホントに難しいなって・・・



映画に感動した部分とは全く違うところで、すごく考え込んでしまいました。



ラプンツェルに描かれてる母娘、
八日目の蝉に描かれてる母娘、
そしてブラックスワンの母娘。


どれにも、同じような歪みを感じる・・・


娘に対する母性愛と、自分に対する自己愛っていうのは、混ざり合って分けがたいものなんだろうかと・・・



ブラックスワンでは、舞台のニナと客席の母親と目が合うシーンがあるんだけど、それまでずっとニナに入り込んで観てきて本番のシーンで涙が出たのに、そのシーンでは瞬間的に気持ちが母になってしまって母としての涙が出て。それはもう、明らかにさっきまでとは全然違う気持ちで出た涙で。
客席の母親も涙を流しているんだけど、でもそれが、ニナにとってうれしい涙なのかどうかはわからないな~、と思って。

私も、自分の母に対しては自己愛ではなく母性愛で自分を愛してほしいと望んできて叶わなかったと絶望してるのに、自分の娘に対しても結局同じなのかもしれないとか思って、ちょっと落ち込んでしまいました。



そんなことはともかく。

必見だと思います。

でも、怖くて気持ち悪い部分もありますので、そこは覚悟してね(^_^;)

久々の胸きゅん

2011年4月29日 映画
昨日の昼からGWに入りました。連休は5日まで。
昨日は早速、映画観に行ってきました。「まほろ駅前多田便利軒」です。

原作物にありがちな「改悪」が一切なく、時間をたっぷり使って丁寧に、原作通りに淡々と綴られていて、すごくよかったです。

映画になってみて思ったのは、この作品で描かれているのはほとんど心象のみであって、出来事というのはそれを目に見えるようにするための道具でしかないのだな・・・ということで。人間って言うのは精神の生き物で、だからすごく辛くてめんどくさくて、でもそこを頑張って生きていくことが愛しいんだっていうことを強く感じました。

もちろん小説というのは基本的に「心象を出来事を通して描くもの」だとは思うのだけど、小説が映画化される時に不要な改悪がされがちなのは、ついつい「目に見える物事」の方に気をとられてしまって、原作のテーマを見失いがちになるからなんだな・・ということを痛感しました。

この映画は、監督が原作を深く理解できているからこその秀作と思います。

で、この映画は山田ユギ(BL漫画家)さんによってコミック化されていることからわかるように、そういう要素を抱えている作品でもあると思うのですが(しかしそれが直木賞ということに私は驚きを禁じ得なかったのですが)、この映画はそういう色もしっかり出してくれていて(でもそれが意図的かどうかはわからないですが)、そういう意味でも私にとってはパーフェクトと言っても過言ではないくらいの映画でした。
ペンギンみたいな「行天走り」とか、飛行機を観に行くシーンとか、エンドロールに出てくる2ショットのタバコとか・・・・・いろいろと胸きゅんでした(^_^;)
DVD(もしくはBlu-Ray)になったら絶対に買います。そして疲れた時に観たい。

印象に残ったのが、男性キャストはどの人ももう他の人は考えられないってくらいドンピシャなのに、女性キャストがどれもなんか的外れに感じたことです。片岡礼子さんすら・・・・・今回は申し訳ないけど外してた。
そんなことからも、もしかしたらこの監督さん(大森南朋の兄ちゃん)自身が、この作品と近い感覚を持つ人なのかもしれないと思いました。そうでないとなかなかここまでストレートには作れないんじゃないかと・・・

まあそんなわけで、昨日から静かな感動に包まれているワタクシです。
ついこないだの「エジプト革命(?)」で話題となったFacebookの創設者であるマーク・ザッカーバーグが主人公の映画。
でも、映画サイトで紹介されているような「彼の半生を描いた」というのとはちょっと違って、もっと中立的というか客観的な視点から、Facebookがどんな風にできて、どんな風に大きくなっていったのか、そこにどんな人がどんな風にかかわっていたのか・・・事実として、マークは大学時代の先輩と友人からそれぞれ訴えられる、という出来事が起きているので、映画ではその「訴訟」という時点で3者の立場から過去を振り返るような形で、その経緯を観客に見せていきます。

映画はその訴訟の方向性が見えたところで終わりとなり、現実の顛末はテロップで説明されるだけで「劇的な結末」なんてものはないのですが、私はラストシーンが心に焼き付いて、深い余韻が残りました。

見た目、決して抒情的な映画ではないのですが・・・
映画の中のマーク・ザッカーバーグのたたずまいというのが、心に深く入り込んでくるものがありまして・・・。ラストシーンに新人弁護士がマークに言うセリフと合わせて、その心理的な部分に思いをはせると、意外に抒情的な映画だったんじゃないかとも思えたりします。

映画の中のマークは、あえて言うなら「今どきの、頭の良いオタク」(誤解を恐れずに言うならアスペっぽい・・・でも映画の中ではそんなことは一切言われてません、あくまでも私の勝手な印象です)
その特徴的な言動なんて、脚本家はよくここまで書けたものだ、役者はよくここまで演じられるものだとあ然とするくらいで、導入部の彼女とのやりとりなんてもう、すごいです。
やっぱり私は自分の息子が似たタイプ(頭の良さは月とすっぽんですが)なので、そういう感じがすごくよくわかってしまって切ないというか・・・

でも冷静になって思い返してみると、主人公マークを演じた役者さんだけでなく、他の役者さんたちもみんなすごくうまかったんですよ。
みんな20代後半ぐらいの若い役者さんばかりなんだけども、すごくよかった。

それに、音楽が素晴らしく良くて、サントラ買おうと思ったら売ってなくて、帰ってきてamazonで検索したら輸入盤しか扱ってなかった・・・まあ、さっそくポチッとしてしまいましたけど。

監督、役者、脚本、音楽、どれをとっても一分のスキも感じられない作品で、今年のオスカー最有力候補、というのも納得です。

ジーン・ワルツ

2011年2月16日 映画
原作は未読です。

実は海堂尊の文章が苦手(^^ゞ
でも原作が映画化されるたびに「内容は面白そうだよなぁ~」と思ってました。

というわけで、満を持しての映画!・・・・・でしたが。

タイムリーかつ重要なテーマを扱っているというのに、なぜそこに絞り切れなかったか!
このさい「涙」はいらなかったんじゃないでしょうか。
冷徹に、毅然と、テーマに立ち向かうべきだったと思います。

私も母ですから、否応なく涙が絞られるシーンも多々ありました。
でも、終わってみれば何も残っていません。
そもそも、クライマックスのエピソードてんこ盛りはやりすぎだと思う。
マリアクリニックの院長ががんである必要もなかったと思う。
不要なエピソードの“盛り”が、更にこの映画の底を浅くしてしまったと思います。
曽根崎理恵=菅野美穂のしたことも、結局は「産婦人科医」という特権を利用したエゴとしか思えないです。

とても残念です。
この問題を扱う映画であれば、もっともっと万人に説得力を持ったものであってほしかった。
「情」に訴えるだけじゃダメだ、ということは、幼児虐待のニュースが珍しくなくなってしまったことを考えればわかると思うのにな・・・・・

殺したのは、心

2011年2月1日 映画
殺したのは、心
うーん、このコピーはすごい。
まさしく、この言葉通りの雪穂でしたね・・・・。

映画「白夜行」観てきました。なるべくネタバレにならないように書こうと思いますが・・・



5年前のドラマには、頭の先までずっぽりハマりました。
ドラマの後に原作を読んで、この作品を映像化するにはあれしかないよな~、と、心の底から納得していました。

今回の映画化も、公開を心待ちにしていました。
ただ、あの長い物語を、ドラマのように丹念に描く時間的余裕のない「映画」にする、ということについては、一抹の不安もありました。
特に、二人の描き方については原作に沿った、という監督の話を目にしてからは・・・本当に「原作通り」なものになったら、観客はどこに感情移入して観ればいいのだろうかとか、結局のところ「あらすじバージョン」だった、ということになりはしないかとか、もしかしたらがっかりして映画館を出ることになるかも・・という危惧と覚悟を持って、映画館に行きました。


しかしながら、そんなのは素人の浅はかな想像でした。
こういうものを作れる人が「映画監督」なんだな、と、脱帽。感服。



素晴らしかったです。



ラストシーンの堀北真希、目をそらすことができませんでした。

それと、亮司の子供時代を今井悠貴。この子はホントにすごい。



これはもしかしたら、「幻夜」もあるかもしれませんね・・・・・もちろん堀北真希で。期待してしまうなあ・・・・・




深川栄洋という監督については、久々に「この人の作品を全部見てみたい」と思いました。なんと「半分の月がのぼる空」を作ってるんだよね~、うーん、観てみようかなあ。
前々から娘と「観に行こうぜ」と言っていた「洋菓子店コアンドル」もこの人の作品だということで、期待が一気に膨らみました。


いやー、よかった。
リピート、行けるかな。
原作のあとがきで作家の川上弘美さんが「怖かった」と書いていて、映画についても一般的に「怖い映画」と言われているみたいだったので、なにがどう怖いんだろう・・というちょっとした期待感を持って観ましたが・・・何が怖いのかわからんかったです。


映画館で見たら、もしかしたら怖かったかなあ?
もうちょっと「人間の孤独」みたいなのが感じられたりしたかなあ?


家のリビングで観た感想としては(場所が関係あるかわからないけど)

「人って・・・・・こんなもんじゃね?」

って感じでしょうか。



なんていうか・・・

他人に見せる面と見せない面があるっていうのは、私にとっては普通の当たり前なこと、なんだけど、もしかしてそうじゃないの?

「うわべだけのつきあい」って言葉を使ってたけど、じゃあなに?こんな風に共同生活するんなら、もっとお互いの「中」に踏み込んで、もっと「家族」みたいになるべきだろうってこと?
「うわべだけのつきあい」で、快適な共同生活をすることは、人として良くないことなの?


とかいう疑問があったりします。



知ってて知らないふりをするのは、そんなに悪いことでしょうか?


私には、登場人物みんなそれぞれ、自分の事を自分で考えてちゃんと生きてるように見えましたが・・・。
そこでいちいち人に相談したりしなきゃいけないのか?って話ですよね・・・
一緒に住んでるんだから、そこまで共有しろって・・・?


いやいやいや。


「犯罪」で象徴しちゃうからややこしくなるんじゃないの?



それとも映画の中で描かれる「犯罪」は隠喩や象徴じゃなくて、そのものズバリで描いているのかな?
それなら確かにちょっと怖いかも。
ホントはどこまで知ってるのか・・・って考えたらね。

で、そこまで考えながら生きなきゃならない今の時代が・・・怖いってことか。

うーん・・・わかったような、わからんような・・・・・(^_^;)
映画の話の前に。

今朝のFM COCORO!
Charですよ!
しかも!
デビューシングル!
1976年だよ?
しかも!
B面!
エンジンかけたらいきなり“Shinin’you,Shinin’day”、も~、選曲すごすぎ!
朝からテンションあがりましたわ~





・・・・・・・で、映画ですが、会社の帰りに観てきました。

20時半開始のレイトショー。
この時間って、カップル率高いんですね~。
オバサン一人なんていやしない。(^_^;)

キャスト買いで観ました。
なので、ストーリーとか大して期待してなかったおかげてそこそこ楽しめたというか。

でも、少なくとも怖くはなかったし、ドキドキもほとんどなかった。
なんか、サスペンス(という括りでいいんだろうか?)としては、すごく雑な感じはしました。
解かれないまま終わる放置ネタもいくつかあったし、不自然な展開もあったし。
ストーリー的にもいろいろとね、先が読めちゃって。
さすがに綾瀬はるかの謎までは読み切れなかったけども、ただこのまま二人がハッピーエンドってことはあるまいってぐらいまではわかっちゃうから、何が来ても驚きはしなかったな。

あとねー、藤原くん、せっかく「働いた」んだから、お給料はちゃんと貰って帰ろうよー、と思いました。

今日は、TOHOシネマズのマイルがたまったので、無料で見れたのです。
なのでのんきに「まあまあつまんなくはなかったわ~」って言ってられるのかもしれないな。
原作物を映画にするのは難しいのはわかるけど、もっと緻密にできたと思いますね。

期待の新人・大野拓朗くんにもひそかに注目してたんだけども・・・・・
うーん、まだ素人だった(^_^;)・・・・・次回作に期待しよう。


予告編で注目したのが、自分でも意外!「あしたのジョー」でした。
ちょっとこれは観に行っちゃうかな?

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